すべての Google Workspace アカウントには、Google のシステムとアカウントの健全性と安全性を確保するための Gmail の帯域幅制限が設定されています。
管理者は、管理コンソールの [ユーザー] リストで、Gmail の帯域幅の上限に達しているために停止されたアカウントを確認できます。アカウントがいつリセットされるのかも確認できます。停止された Gmail アカウントは、管理者がリセットできる場合もあります。詳しくは、停止中の Gmail アカウントを再開するをご覧ください。
大規模なデータ転送を回避する
短時間に大量のデータを転送する処理を行うと、Gmail アカウントが帯域幅の上限に達することがあります。たとえば、Gmail アカウントをサードパーティのメール クライアントと同期すると、大量のデータが使用される可能性があります。
同期の上限に達すると安全機能が働き、一時的にアカウントでの IMAP 経由のアップロードが停止されます。制限と同期に関する推奨事項については、同期に関する制限事項をご覧ください。
Google Workspace のすべてのエディションの帯域幅制限をモニタリングする
すべての Google Workspace エディションで Gmail に次の帯域幅制限が適用されます。これは予告なく変更されることがあります。
Gmail の帯域幅制限
制限 | 1 時間あたり | 1 日あたり |
---|---|---|
ウェブ クライアントでのダウンロード | 750 MB | 1,250 MB |
ウェブ クライアントでのアップロード(Gmail SMTP 経由で送信されたメールを含む) | 300 MB | 1,500 MB |
POP と IMAP の帯域幅に関する制限事項
制限 | 1 日あたり |
---|---|
IMAP でのダウンロード | 2,500 MB |
POP でのダウンロード | 1,250 MB |
IMAP でのアップロード | 500 MB |
関連トピック
IMAP の帯域幅制限を管理する
以下のガイドラインは、IMAP でメールを Gmail と同期するすべてのアプリケーションが対象です。こうしたアプリケーションには、サードパーティ製のメール クライアントやバックアップ ツールが含まれます。
IMAP クライアントを管理する
1 つのアカウントで複数の IMAP クライアントを使用すると、すべてのメッセージが複数回ダウンロードされます。これにより、Gmail の帯域幅の使用量が急激に増加します。
IMAP クライアントによる帯域幅の使用量を減らすには、次の操作を行います。
- 未使用の IMAP クライアントは削除するかオフにする
- 使用していない IMAP クライアントは終了する
- すべてのクライアントが IMAP クライアントの推奨設定に沿って設定されていることを確認する
不要な IMAP クライアントを確認する
Google Workspace データのバックアップを行うツールやサービスでは、多くの場合、IMAP を使用してメールにアクセスします。ユーザーまたは管理者が IMAP クライアントを設定した後、その使用を停止することもあります。または、IMAP を使用して Google Workspace にアクセスするサービスやツールの存在に気付いていなかったりすることもあります。
Google Workspace で使用されている IMAP クライアントを特定するには、次のような方法があります。
- 管理コンソールで、Google Workspace Marketplace アプリが IMAP を使用しているかどうかを確認できます。
- アカウント所有者は、[アカウントにアクセスできるアプリ] のページを開いて、[接続済みのサイト、アプリケーション、サービス] や [アプリケーション固有のパスワード] で不要な項目を無効にすることができます。
-
アカウントの所有者は Google Workspace のパスワードを変更して、元のパスワードと同期したクライアントがアカウントにログインできないようにすることができます。新しいパスワードを使用して、IMAP クライアントを 1 つずつ追加していきます。
IMAP 同期設定を更新する
IMAP のダウンロードの帯域幅制限を超えないようにするには、Gmail の設定を次のように変更します。
他の同期方法も帯域幅制限の対象となります。詳細は、Gmail の同期に対する制限をご覧ください。
帯域幅に関する問題のトラブルシューティング
このセクションでは、帯域幅の上限に達した場合のアカウントへの影響、帯域幅の問題を引き起こす可能性のあるアクティビティ、帯域幅を低減して制限内に収めるための推奨事項について説明します。
アカウントへの影響
停止中のアカウントにログインすると、アカウント所有者のログインページにエラー メッセージが表示されます。停止時間は通常は 1 時間ですが、最長で 24 時間続く場合もあります。停止が解除されて帯域幅の上限がリセットされると、アカウント所有者は再度ログインして使用できるようになります。
IMAP を使用した移行や一括操作
IMAP アップロードの上限を超えないようにする方法:
- IMAP を使用する場合は、サイズの大きなコピーやドラッグ操作を行わない
- 移行時には、サポートされている移行方法を使用するIMAP でメールをアップロードしない詳しくは、組織のデータを Google Workspace に移行するをご覧ください。
- 大量のデータをダウンロードする際は、使用しているツールのダウンロード速度を制限するか、分割してダウンロードする
移行が必要な場合、アカウント所有者はメールボックス全体を 1 か月に 3 回程度ダウンロードできます。
連続での再試行
メール クライアントによっては、アカウントの帯域幅制限に達するまで動作を繰り返す場合があります。クライアントが動作を試行し続けることのないよう、すべての IMAP クライアントでプロファイルまたは同期関係を作成しなおすようにしてください。
ユーザー間でアカウントを共有する
1 つのアカウントに複数のユーザーがさまざまな場所から頻繁にアクセスすると、そのアカウントが Gmail の制限に達することがあります。その場合、アカウントは一時的にロックされます。
1 つの Gmail アカウントを複数のユーザーが使用できるようにするには、共同トレイまたはアカウントの委任機能を使用します。詳しくは、ユーザー間でアカウントを共有しないをご覧ください。
メールのラベル数を減らす
Gmail のラベル数と各メールのラベル数を減らすと、Gmail がメール クライアントにデータを転送する際の帯域幅が削減されます。Gmail アカウントで使用するラベルは 500 個以下にしてください。詳しくは、ラベルを作成して Gmail を整理するをご覧ください。
他のリソースを使用してファイルを転送、共有する
Gmail が帯域幅の上限に達するリスクを軽減するには、大規模なファイル共有にメールの添付ファイルを使用しないでください。コンテンツの共有には、Google ドライブ、Google サイト、Google フォト、YouTube などの Google サービスを使用してください。
関連トピック
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