管理者は、ドメインで送受信されるすべてのメール(Gmail 以外のメールボックスで送受信されるメールも含む)のコピーが、関連するユーザーの Gmail メールボックスに保存されるように設定することができます。
包括的なメール ストレージと Vault
組織で Vault を使用している場合は、包括的なメール ストレージを設定すると、組織のメールに Vault がフルアクセスできるようになります。
ユーザーは、Gmail 以外の Google Workspace のコアサービスからもメールを送信できます。例:
- カレンダー - 招待状や、パソコン版のカレンダーの [ゲストにメールを送信] オプションを使用したメール送信。
- ドライブ - ドライブ内のファイルに対して共有、オーナー権限の譲渡、コメントを行った際に送信されるメッセージの内容。
- Google ドキュメント、スプレッドシート、スライド、図形描画 - 添付ファイルをメールで送信したり、ファイルへの承認を変更したりした際に該当アプリによって送信されるメッセージ。
- フォーム - フォーム自体またはフォームへのリンクを含んだメール。
- Keep - Keep のメモを共有する際のメール送信。
包括的なメール ストレージを設定すると、Gmail 以外のコアサービスから送信されたメールもユーザーの [送信済み] フォルダに表示されるので、Vault からアクセスできます。
注: 包括的なメール ストレージは、Google Workspace のコアサービスにのみ適用されます。その他の Google サービスでユーザーの代わりにメールが送信されることがありますが、これらのサービスから送信されたメールはユーザーの [送信済み] フォルダに保存されず、Vault ではアクセスできない可能性があります。
- メールが Gmail 以外のメールサーバーを経由するようルート変更している組織の場合、包括的なメール ストレージを設定することで、Gmail のメールボックスにすべてのメールを保存して Vault でアクセスできるようにすることができます。
- また、Gmail 以外のシステムで SMTP リレーサービスを使ってユーザーの代わりにメールを配信している場合(チケット確認システム、バグ データベース、自動通知システムなど)、包括的なメール ストレージを設定することで、メールをユーザーの Gmail のメールボックスに表示させることができます。なお、SMTP リレーを有効にしているユーザーのメールを Google Vault で保存するには、包括的なメール ストレージの設定が必須です。
包括的なメール ストレージを有効にする前の検討事項
包括的なメール ストレージを有効にする前に次の点にご注意ください。
- 受信者を変更するコンプライアンス ルーティング ルールを適用していて、元の受信者にメールのコピーを配信したくない場合は、包括的なメール ストレージを有効にしないでください。
- SMTP リレーサービスが有効になっている場合は、包括的なメール ストレージを有効にすると、ユーザーのメールボックスの [送信済み] フォルダにメールのコピーが保存されます(スキャナからメールを送信したときなど)。アカウントのエディションに保存容量の上限が設定されている場合、これにより、アカウントで保存容量の上限を超えることがあります。エディションの比較
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Vault の機能との連携のためだけに Gmail を使用し、オンプレミス メールサーバーまたはその他のメール プロバイダにメールを転送する場合は、包括的なメール ストレージを有効にしてください。
包括的なメール ストレージを設定する
注: 包括的なメール ストレージを有効にすると、SOR_INSERTED というエントリがメールログ検索レポートに記載されます。
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管理コンソールで、メニュー アイコン [アプリ] [Google Workspace] [Gmail] [コンプライアンス] にアクセスします。
- 左側で組織を選択します。
- [包括的なメール ストレージ] の設定までスクロールします。
- [関連付けられているユーザーのメールボックスに、すべての送受信メールのコピーを保存します] チェックボックスをオンにします。
- 下部にある [保存] をクリックします。