ユニバーサル アナリティクスのビューでは、データをフィルタリングしたり、データのサブセットについてのレポートを表示したり、アクセスを制限したりできます。一方、Google アナリティクス 4 プロパティにはレポートビューが存在しません。この記事では、これらの機能を Google アナリティクス 4 プロパティで再現する方法について説明します。
データのフィルタリング
Google アナリティクス 4 のフィルタはプロパティ レベルで適用され、対象となるのはそのプロパティ内のすべてのデータ ストリームからのデータです。プロパティ内のレポートはすべて、同じフィルタが適用されたデータを使用します。
ユニバーサル アナリティクスのフィルタはビューレベルで適用され、対象となるのはそのビュー内のデータのみです。1 つのプロパティに複数のビューを設け、それぞれ異なるフィルタを適用することも可能です。各ビューのフィルタの影響を受けるのは、そのビュー内のレポートだけです。
現在 Google アナリティクス 4 では、内部トラフィックとデベロッパー トラフィックを分析対象に含める、または除外するフィルタが提供されています。
ユニバーサル アナリティクスでは、検索と置換、地域、ソーシャル ネットワーク、その他の高度なオプションを含む、幅広いフィルタが提供されています。
次の表は、ユニバーサル アナリティクスの各種フィルタと同様または類似の結果が得られる Google アナリティクス 4 の機能をまとめたものです。
Google アナリティクス 4 | ユニバーサル アナリティクス |
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内部トラフィックの除外 1. 内部トラフィックを定義したルールを作成します。 |
内部トラフィックの除外 IP アドレス フィルタを作成します。 |
bot のフィルタリング |
bot のフィルタリング |
クロスドメイン測定 |
クロスドメイン測定 Google タグ マネージャーで変数を変更するか、測定コードの変更、ビューフィルタの作成、参照元除外リストの編集によってクロスドメイン測定を設定します。 |
データの変換 |
データの変換 フィルタによってデータを変換します。 |
レポートの分析対象をデータのサブセットに絞る
アナリティクスのレポートでは、データのサブセットの閲覧や、サブセット間の比較が可能です。たとえば「25~34 歳のカナダのユーザー」だけを閲覧したり、「25~34 歳のカナダのユーザー」と「25~34 歳のフランスのユーザー」を比較したりできます。
Google アナリティクス 4 | ユニバーサル アナリティクス |
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データのサブセットの閲覧 |
データのサブセットの閲覧 セグメントを使用して、ディメンション、ディメンションの値、指標、指標の値で定義したデータ サブセットを識別します。 セグメント機能では、データのスコープ(例: ユーザー、セッション、ヒット)と発生順序を指定することも可能です。 |
データのサブセット間の比較 レポートに複数の「比較」を適用します。 |
データのサブセット間の比較 |
比較の設定はレポートレベルで行います。 | セグメントの設定はレポートまたはビューレベルで行います。 |
権限によるデータへのアクセスの制限
Google アナリティクス 4 では、アカウントまたはプロパティ レベルでロール(権限のセット)を割り当てることができます。プロパティへのアクセス権を持つユーザーは、そのプロパティ内のすべてのデータ ストリームからのデータをデフォルトで参照できます。ただし、ユーザーにロールを割り当てる際、費用データと収益データへのアクセスを制限することもできます。
ユニバーサル アナリティクスでは、権限をアカウント、プロパティ、またはビューレベルで設定できます。ビューへのアクセス権を持つユーザーは、そのビュー内のすべてのデータを参照できます。同じプロパティ内で、別のビューへのアクセスを制限することも可能です。