カスタム ファネル レポートを作成すると、ユーザーがタスクを完了するまでのステップを確認し、離脱したユーザー数をステップごとに評価できます。この情報に基づいて、十分に成果が得られない、または放棄されるカスタマー ジャーニーを減らし、ウェブサイトやアプリを改善できます。
カスタム ファネルの仕組み
カスタム ファネル レポートは、ファネル データ探索を使って作成します。まず、ファネル データ探索を作成し、そのデータ探索をファネル レポートとして保存します。このように、Google アナリティクスでは、データ探索はレポートを作成するためのテンプレートまたはひな型として扱われます。
Google アナリティクスでは、ファネル レポートはレポート ライブラリに保存されます。レポート ライブラリにはプロパティ内のすべてのレポートが含まれ、レポート ライブラリから左側のナビゲーションにファネル レポートを追加すると、簡単にレポートにアクセスできるようになります。
前提条件
ファネル レポートを作成してナビゲーションに追加するには、編集者または管理者である必要があります。
ファネル レポートを作成する
- 左側のメニューで [探索] をクリックします。
- ファネル データ探索を開くか、作成します。詳細
- 右上の [ライブラリにレポートとして保存] をクリックして、データ探索をレポートとして保存します。
- 新しいレポートの名前と説明を入力します。
- [保存] をクリックします。
保存したレポートには、ファネル データ探索の以下の設定が含まれます。
- 適用されているフィルタ
- ステップ定義
- ファネルのタイプ(オープンまたはクローズド)
- ディメンションの内訳
高度な編集(経過時間や次の操作など)はレポートに保存されません。
ナビゲーションにレポートを追加する
- 保存されているデータ探索の下にある [ライブラリでレポートを表示] をクリックします。
または
左側のメニューからレポート ライブラリにアクセスします。 - [コレクション] セクションで、レポートを追加するコレクションの下にある [コレクションを編集] をクリックします。
- [レポートを作成してコレクションを作成します] カードで、ファネル レポートを見つけます。
- 右側のカードからファネル レポートをドラッグして、左側のトピックの下にドロップします。
- [保存] をクリックします。
コレクションが非公開になっている場合は、レポート ライブラリでその他アイコン > [公開] をクリックして、コレクションを公開します。
レポートからファネル データ探索を再作成する
ファネル レポートの作成元となったデータ探索が他のユーザーによって削除された場合は、[探索] でファネル レポートを開いてデータ探索を復元できます。
レポートをデータ探索として開くには:
- ファネル レポートで、レポートの上にある [比較対象を追加] をクリックします。
- 右側の [探索] をクリックします。
ファネルを分析する
放棄率
放棄率は、ファネルの現在のステップと次のステップとの間で離脱したユーザーの割合を示します。ファネルで次のステップがある各ステップの棒の下に表示されます。
たとえば、200 人のユーザーがセッションを開始(現在のステップ)し、140 人のユーザーのみが商品を表示(次のステップ)した場合、現在のステップの下に表示される放棄率は「60」(30%)になります。
継続率
継続率は放棄率の逆数で、前のステップを完了して次のステップに移動したユーザーの割合を示します。次のステップのヘッダーに、継続率が表示されます。上の例では、次のステップのヘッダーは「70%」になります。
レポート内のステップにカーソルを合わせると、現在のステップを完了したユーザー数が表示されます。上の例では、現在のステップにカーソルを合わせると 200 人のユーザーと表示され、次のステップにカーソルを合わせると 140 人のユーザーと表示されます。
ファネルのステップを表示する
ファネルを構成するステップの読み取り専用ビューを開くには、[ファネルのステップを表示] をクリックします。このビューからファネルのステップや条件を変更することはできません。
オープン型とクローズド型のファネル
レポートがオープン型またはクローズド型のファネルかどうかは、棒グラフの左上で確認できます。
- オープン型のファネルの場合は、任意のステップでファネルを開始したユーザーのデータが表示されます。
- クローズド型のファネルの場合は、最初のステップでファネルを開始したユーザーのデータが表示されます。
オープン型のファネルの場合は、ファネル内に積み上げ棒グラフが表示されます。上部の棒は、現在のステップでファネルを開始したユーザーの数と割合を示します。下部の棒は、前のステップを完了して移動してきたユーザーの数と割合を示します。
表を使用してデータを調べる
棒グラフの下にある表を使用すると、ファネルのデータを分析するのに役立ち、ディメンションごとにデータを分割することもできます。
ディメンション選択ツールのディメンションは、元のファネル データ探索の [ディメンション] セクションから取得されます。表の上部にある指標は、ファネルの各ステップを完了したアクティブ ユーザー数を表します。
グラフのサイズを調整する
棒グラフの右下にある + と - を使用すると、棒グラフを拡大および縮小できます。拡大すると各棒のサイズが大きくなるため、小さい棒を詳しく確認できます。
注: 拡大したことで棒の高さがグラフの高さを超えた場合、棒に曲線が追加されます。この曲線は、棒がグラフの縮尺に合わせて表示されていないことを示します。
期間の変更
レポートには、過去 28 日間のデータがデフォルトで表示されます。期間を変更するには、レポートの右上にあるプルダウン メニューを使用します。詳細
作成時の制限
プロパティごとに作成できるカスタム レポートは最大 200 個です。
以下の状況では、ファネル データ探索をレポートとして保存することはできません。
- [タブの設定] の [フィルタ] 列にあるフィルタに、レポートでサポートされていない条件が設定されている
- [タブの設定] の [フィルタ] 列に、5 個を超えるフィルタが適用されている
- [タブの設定] の [セグメントの比較] 列にセグメントが適用されている
- ファネルに、レポートでサポートされていないディメンション、指標、演算子が含まれている
- 標準のファネルではなく、使用するファネルのグラフを作成している
保存済みのレポートに関する制限
- ファネル データ探索をファネル レポートとして保存した場合、ファネル レポートの削除または名前の変更と、レポート コレクションに対するファネル レポートの追加または削除のみを行うことができます。ファネル レポートを編集するには、元のファネル データ探索を編集し、データ探索を新しいレポートとして保存する必要があります。
- ファネル レポートの期間がプロパティのイベントデータ保持期間外の場合、「期間のデータは部分的に表示されます」という警告が表示されます。たとえば、プロパティのデータ保持期間が 2 か月で、レポートの期間が 6 か月の場合、この警告が表示されます。警告を解決するには、期間を調整します。
- 保存済みレポートには、レポートを保存した際のファネル データ探索が反映されます。つまり、保存済みレポートとデータ探索とのリンクが解除されます。レポートの保存後にデータ探索に変更を加えても、その変更はレポートに反映されません。同様に、レポートに加えた変更もデータ探索には反映されません。