[GA4] ベンチマーク

ベンチマークは、自社と同業他社のビジネス パフォーマンスを比較するのに役立つ指標です。ベンチマークのデータを参照することで、自社のビジネスの強みと弱みを把握し、成果を高めるための対策を講じることが可能になります。

Google アナリティクスには、アナリティクスのご利用者の大規模な顧客ベースがあるため、お客様と類似するビジネスのベンチマークを提供することができます。

Google アナリティクスでは、幅広い業種の同業他社グループに基づくベンチマークがパーセンタイル(中央値、25 パーセンタイル、75 パーセンタイル)で示されます。同業他社グループを構成する企業は、各プロパティに割り当てられた業種に基づいて決定されます。この業種は、セットアップ時に指定した広範囲の業種や、プロパティの URL やアプリの属性といったシグナルなど、複数の要素を組み合わせて決定されます。

ベンチマークに使用されるお客様のデータは暗号化により保護され、プライバシーが確保された状態で集計されます。また、同業他社グループを構成し、ベンチマーク指標のデータを提供する企業には、最小プロパティ数の基準を満たすことが求められます。加えて、プロパティに最低限の数のユーザーが存在し、一定量以上の有意なデータを生成している必要もあります。このような手法により、お客様のデータを保護しつつ、お客様のビジネス パフォーマンスを質の高い業界標準と安全に比較することを可能にしています。ベンチマーク データは 24 時間ごとに更新されます。

Benchmarking: How to compare your site/app to your peers

以下の使い方ガイドを開始すると、最後にアクセスしたアナリティクス プロパティが開き、ホームページが表示されベンチマークについて説明します。このガイドは、Google アナリティクスの現行バージョンである Google アナリティクス 4 でのみご利用いただけます。

使い方ガイドを開始

前提条件

Google アナリティクスでベンチマーク データを利用するには、プロパティの [管理] > [アカウント設定] で [モデリングのためのデータ提供とビジネス分析情報] の設定を有効にする必要があります。

ベンチマークの指標にアクセスする

ベンチマーク データにアクセスする方法は次のとおりです。

  1. [ホーム] ページの概要カードで、変更する指標を選択します。
  2. [ベンチマーク] カテゴリを開きます。
  3. 以下の指標の中からベンチマーク データを表示するものを選択します。

This image lists available benchmarking metrics.

ベンチマーク データをオンにする

現在選択している指標でベンチマーク データがオンになっている場合、概要カードの右上にあるベンチマーク バッジの横に [オン] と表示されます。

概要カードの右上にあるバッジをクリックして、ベンチマーク データのオン / オフを切り替えることができます。ベンチマーク データがオンになっている場合、指標の利用可能なベンチマークが概要カードに表示されます。

This image demonstrates how to turn benchmarking data on in Google Analytics and view the benchmarking data overview card.

ベンチマーク データをオンにすると、概要カードに次の情報が表示されます。

  • プロパティのトレンドライン(実線)
  • 同業他社グループの中央値(点線)
  • 同業他社グループの範囲(網掛け部分)

Google アナリティクスでは、25 パーセンタイルから 75 パーセンタイルまでをベンチマークの範囲としており、相対的なパフォーマンスに基づいてより適切な意思決定を行うことができます。

トレンドラインにカーソルを合わせると、詳細が表示されます。

This image highlights the property trend lines viewable in Google Analytics benchmarking data.

期間が [今日] に設定されている場合、ベンチマーク データは利用できません。なお、ベンチマーク データは 2024 年 5 月 30 日以降にご利用いただけます。

同業他社グループを変更する

同業他社グループは、共通の業界特性に基づいて分類された、自社に類似するビジネスのグループです。グループ化により、より有意義で正確な比較が可能になります。

たとえば、アパレル業界で事業を展開している場合は、[ショッピング] > [アパレル] の同業他社グループを選択します。

同業他社グループを変更するには、ベンチマーク データバッジを開き、[ベンチマーク対象の同業他社グループ] の下にある同業他社グループボタンをクリックします。

プロパティには、セットアップ時に選択した業種や、デフォルトの URL、プロパティのデータ ストリームで指定されたアプリ ID などの属性に基づきデフォルトの同業他社グループが割り当てられます。

This image highlights the ability to change your benchmarking peer group.

同業他社グループは、次のいずれかのカテゴリから選択できます。

  • アート、エンターテインメント
  • 自動車
  • 美容、フィットネス
  • 書籍、文学
  • ビジネス、産業
  • コンピュータ、電化製品
  • ファイナンス
  • 食品、飲料
  • ゲーム
  • 健康
  • 趣味、レジャー
  • 家庭、園芸
  • インターネット、通信事業
  • 仕事、教育
  • 法律、行政
  • ニュース
  • オンライン コミュニティ
  • 人々、社会
  • ペット、動物
  • 不動産
  • リファレンス
  • 科学
  • ショッピング
  • スポーツ
  • 旅行、交通

上記の上位カテゴリを選択すると、さらにサブカテゴリを選択することができます(例: ショッピング > アパレル > フットウェア > スポーツ シューズ)。

シナリオの例

ベンチマーク データは、自社のビジネス パフォーマンスを同業他社と比較して、行動につながるインサイトを提供します。以下はその例です。

1. 集客: 新規ユーザー率

  • 同業他社グループ: ショッピング > アパレル
  • シナリオ: 「新規ユーザー率」が常に、同業他社グループの 25 パーセンタイルより低い。
  • インサイト: 類似するアパレル企業と比較して、新規ユーザーの獲得率が低いことを示しています。
  • 推奨されるアクション: ターゲット広告キャンペーン、ソーシャル メディア キャンペーン、コンテンツ マーケティングなど、ユーザー獲得戦略への投資を増やすことを検討してください。

2. エンゲージメント: セッションあたりの平均エンゲージメント時間

  • 同業他社グループ: アート、エンターテインメント
  • シナリオ: [セッションあたりの平均エンゲージメント時間] が、同業他社グループの 75 パーセンタイルよりも大幅に長い。
  • インサイト: 自社のコンテンツは大半の同業他社よりもユーザーの利用時間が長いことを示します。
  • 推奨されるアクション: 行動を促すフレーズを戦略的に配置したり、パーソナライズされたおすすめを提示したりするなど、コンバージョンを増やす戦略を導入することで、エンゲージメントの高さを収益につなげることができます。

3. 維持率: 直帰率

  • 同業他社グループ: 旅行、交通
  • シナリオ: 「直帰率」が同業他社グループの中央値よりも著しく高い。
  • インサイト: 旅行業界の類似する企業と比較して、1 ページのみ閲覧してサイトを離れるユーザーの割合が高いことがわかります。
  • 推奨されるアクション: 高い直帰率の原因を調査します。サイトのユーザー エクスペリエンスを改善したり、関連するコンテンツに簡単にアクセスできるようにしたり、ランディング ページを最適化したりすることを検討します。

4. 収益化: ARPU(ユーザーあたりの平均収益額)

  • 同業他社グループ: 食品、飲料
  • シナリオ: 「ARPU」が同業他社グループの 25 パーセンタイルを下回る傾向にある。
  • インサイト: 食品、飲料業界の類似する大半の企業よりも、ユーザーあたりの収益が平均的に少ないことを示しています。
  • 推奨されるアクション: アップセル、クロスセル、ポイント プログラム、パーソナライズされた特典など、ARPU を増やす戦略を検討します。

これらは例にすぎません。ビジネス戦略を策定して成長を促進させるためにベンチマーク データを活用する方法は無数にあります。自社のパフォーマンスを競合他社と比較することで、自社の強みと改善の余地を見極め、最終的にはビジネスの目標達成に役立てることができます。

フィードバックを提供する

表示されたベンチマークが役立った場合は、ベンチマーク データカードで高評価ボタンをクリックしてそのことを示すことができます。一方、表示されたベンチマークが有用でなかった場合は、低評価ボタンをクリックしてお知らせください。いただいたフィードバックは、今後表示するベンチマークの精度向上に役立てさせていただきます。

This image highlights the provide feedback feature available when using benchmarking.

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