「位置情報の精度」サービスによって精度が向上する仕組み

Google Play 開発者サービスを搭載した Android デバイスには、デバイスの位置情報の精度向上を目的として「位置情報の精度」サービス(旧称: Google 位置情報サービス)が搭載されています。このサービスは、ワイヤレス通信に関する情報(Wi-Fi アクセス ポイント、モバイル ネットワーク基地局、GPS など)と、デバイスのセンサーデータに関する情報(加速度計、気圧計、ジャイロスコープなど)を使用して、デバイスの位置をすばやく正確に推定します。特に、GPS が利用できない場合や GPS の電波が届かない場合(屋内や大きな建物の近くなど)にはこのサービスが重要な役割を果たします。詳しくは、Google Play 開発者サービスについての説明をご覧ください。

ヒント: 「位置情報の精度」サービスは Fitbit Ace LTE でも利用できます。このサービスによるデータの処理は、Fitbit Ace LTE の場合も Android デバイスと同じ方法で行われます。

[位置情報の精度] がオンの場合

[位置情報の精度] がオンの場合、デバイスは以下の情報源を利用して、最も正確な位置情報を取得します。情報源には、標高や階数などが含まれることもあります。

  • ワイヤレス通信(以下は一例):
    • GPS
    • Wi-Fi
    • モバイル ネットワーク
  • センサー(以下は一例):
    • 加速度計
    • 気圧計
    • ジャイロスコープ

このサービスが特に重要な役割を果たすのが、デバイスを屋内で使用している場合や GPS の電波が届かない場合です。こうした状況では、追加の信号を使用して位置情報を推定する必要があります。適切な権限を持つアプリやサービスは、位置情報を利用した機能を提供するためにこの位置情報を使用できます。

位置情報の精度がオンになっている場合、Google はデバイスが検知したワイヤレス通信とセンサーからの位置に関する情報を定期的に収集し、クラウドソーシングによる位置予測に活用します。その際、収集されたデータに基づいてユーザーが特定されないようにするため、ローテーション方式でランダムに割り当てられる一時的な識別子を使用します。これらの識別子は、特定の個人やアカウントには関連付けられておらず、定期的に自動で変更されます。たとえば、複数のデバイスが、GPS 信号を検知した直後に特定の Wi-Fi アクセス ポイントを検知して情報をアップロードしたとします。Google はこれらの情報をもとに、情報提供したユーザーを特定することなく、この Wi-Fi アクセス ポイントが GPS 信号の位置に近いかどうかを判断します。

位置情報の精度でのデータの取り扱いについて

Google は、プライバシー ポリシーに記載のとおり、特定の法的根拠に基づいて位置情報の精度に関するデータを取り扱います。詳しくは、以下をご覧ください。

Google は、位置情報の精度の向上、位置情報を利用したサービスの改善、およびユーザーのニーズを満たすような Google サービスの改善を目的として、位置情報の精度に関するデータを取り扱います。その取り扱いには、ユーザーのプライバシーを保護するための適切な安全保護対策を適用します。Google が位置情報の精度に関するデータを使用する際に、個人を特定することはありません。

ユーザーのデバイスで算出される位置情報を、サードパーティ製のアプリやサービスもリクエストできます。ただし、この位置情報は、アプリやサービスに付与されている各権限に応じて、正確な場合と概算の場合があります。この位置情報の算出は、位置情報の精度機能がオンの場合、位置情報の精度機能によって補正されることがあります。

取り扱うデータの種類

Android デバイスで [位置情報の精度] がオンの場合、Google が収集して取り扱うデータには、ワイヤレス通信(Wi-Fi アクセス ポイント、モバイル ネットワークの基地局、GPS など)に関する情報や、デバイスのセンサーデータ(加速度計、ジャイロスコープ、気圧計のデータなど)、IP アドレス、デバイスのモデル、デバイスの設定が含まれることがあります。

Google が位置情報の精度に関するデータを取り扱う目的と方法

位置情報の精度の向上と位置情報を利用したサービスの改善のため

Android デバイスで [位置情報の精度] がオンの場合、必要な権限を持つ Google とサードパーティのアプリやサービスで、位置情報の精度の向上と位置情報を利用したサービスの改善のために、位置情報の精度に関するデータが使用されます。位置情報の精度を使用すると、デバイスは GPS とデバイスのセンサーのみを使用する場合よりも、迅速かつ正確に現在地を特定できます。これは、屋内にいるときや、建物に遮られているときなど、デバイスが GPS にアクセスできない場合に特に便利です。より正確なこの位置情報は、API を通じて提供されます。Google とサードパーティのアプリは、適切な権限があれば、位置情報に関連する機能でその API を使用できます。

この目的でのデータの取り扱い:

  • [位置情報の精度] がオンの場合、Google は位置情報の精度に関するデータを定期的に収集します。ユーザーのプライバシーを保護するため、Google はローテーション方式でランダムに割り当てられる一時的な識別子を使用してデータを収集します。この識別子は特定の個人やアカウントには関連付けられることなく、7 日以内に削除されます。定期的に自動で変更されます。データの保存と保持について詳しくは、Google のプライバシー ポリシーをご覧ください。
  • ローテーション方式でランダムに割り当てられる一時的な識別子を使用することで、位置情報の精度に関するデータ収集が一定期間にわたって同じデバイスから収集されたことを確認します。これにより、代表データの十分な収集が保証され、同じデバイスから取得されたデータポイントの一部を削除できます。ローテーション方式でランダムに割り当てられる一時的な識別子の使用と、データポイントの一部の削除により、収集されたデータから個人を特定することはできません。
  • この位置情報の精度に関するデータを、個人を特定せずに使用して、ワイヤレス通信の位置情報についてのクラウドソース データベースを構築、維持します。この情報を Android デバイスがより正確なデバイスの位置の特定に使用します。
  • 使用状況の指標をログに記録して、データの収集、使用、パフォーマンスに関する問題のトラブルシューティングを行います。

[位置情報の精度] がオフになっていても、緊急位置情報サービスのような緊急サービス機能は、位置情報の精度を使用して重要なサービスを提供できます。具体的には、ユーザーが緊急通報を発信したり緊急テキスト メッセージを送信したりすると、[位置情報の精度] がオフの場合でも、緊急通報先に役立つように、デバイスは可能な限り正確な位置情報を提供します。この場合、Google がその位置情報や位置情報の精度に関するデータを収集することはありません。

ユーザーのニーズを満たすような Google サービスの提供、維持、改善のため

Android デバイスで [位置情報の精度] がオンの場合、位置情報の精度に関するデータは、ユーザーのニーズを満たすようなサービスの提供、維持、改善に使用されます。たとえば、位置情報の精度に関するデータは、地震検知や道路の渋滞状況など、位置情報を利用するプロダクトやサービスの開発、提供、改善に使用されます。位置情報の精度に関するデータは、建物の入り口や経路案内などの地図に基づく情報の精度を検証するためにも使用されます。

この目的でのデータの取り扱い:

  • [位置情報の精度] がオンのときに、Google は位置情報の精度に関するデータを定期的に収集、処理して、前述のとおり、ワイヤレス通信と一般的な IP アドレスの位置情報についてのクラウドソース データベースを構築します。
  • この情報を使用して、ユーザーが期待するような位置情報に基づく機能の品質と精度を確認、改善します。Google は、個人を特定することなく、こうしたデータをサービスに利用できます。
  • 使用状況の指標をログに記録して、データの収集、使用、パフォーマンスに関する問題のトラブルシューティングを行います。

法的根拠

上記の目的における位置情報の精度に関するデータの取り扱いは、以下の正当な利益に必須です。

以下における Google の正当な利益:

  • ユーザー(信頼性と精度の高い位置情報を必要とする Android デバイス上のアプリやサービスを利用するユーザーを含む)のニーズを満たすように Google がサービスを提供、維持、および改善する。また、ユーザーがサービスをどのように利用しているかを Google が把握し、サービスのパフォーマンスを改善する。

以下における他のユーザーの正当な利益:

  • すべてのユーザー(信頼性と精度の高い位置情報を必要とする Android デバイス上のアプリやサービスを利用するユーザーを含む)のニーズを満たすように Google がサービスを提供、維持、および改善する。また、ユーザーがサービスをどのように利用しているかを Google が把握し、ユーザーがクラウドソース データベースのメリットを実感できるように、Google がサービスのパフォーマンスを改善する。

以下におけるサードパーティ デベロッパーの正当な利益:

  • 信頼性と精度の高い位置情報を必要とする Android デバイス上のアプリやサービスを利用する自社のユーザーのニーズを満たすように、算出されるデバイスの位置情報(必要な権限を持つ場合、位置情報の精度によって改善されたもの)を使用して、デベロッパーがアプリやサービスを提供、維持、および改善する。

[位置情報の精度] がオフの場合

デバイスの位置情報の精度がオフの場合の動作は次のようになります。

  • デバイスの位置情報の判断には、GPS とデバイスのセンサー(加速度計、気圧計、ジャイロスコープなど)のみが使用されます。そのため、Google マップや「デバイスを探す」などのアプリやサービスでの位置情報の利用や精度に影響する可能性があります。
  • ワイヤレス通信に関する情報とセンサーデータは Google のサーバーに送信されません。ただし、ユーザーが緊急通報番号へ電話したりテキスト メッセージを送信したりした場合は、位置情報の精度によって精度が向上したデバイスの位置情報が、緊急位置情報サービスまたは携帯通信会社によって、緊急通報先に自動的に送信されます。詳しくは、緊急位置情報サービスについての説明をご覧ください。

ヒント: Android 12 以降では、正確な位置情報にアクセスする権限をアプリごとに管理できます。これは、位置情報の精度とは異なる機能です。位置情報の精度はデバイスの位置情報の設定であり、多くの位置情報源を使用して最も正確な位置情報を取得するための機能です。[位置情報の精度] がオンの場合でも、デバイスの正確な位置情報へのアクセスをアプリに許可したくない場合は、おおよその位置情報の利用許可のみをアプリに付与できます。位置情報の精度をオフにすると、アプリがデバイスの正確な位置情報を取得できなくなる場合があります。詳しくは、アプリの位置情報の利用許可を管理する方法をご覧ください。

位置情報の精度用 Google Play 開発者サービスでのデータの取り扱い

Google Play 開発者サービスは、デバイス上で各種の便利なサービスを提供し、デバイスのセキュリティと信頼性を高めます。位置情報の精度は、Google Play 開発者サービスの一部として提供されるサービスの 1 つです。詳しくは、Google Play 開発者サービスや、Google Play 開発者サービスを通じて提供されるその他のサービスについての説明をご覧ください。

ヒント: Google Play 開発者サービスは Google Play ストアとは異なります。

権限の使用

位置情報の精度用 Google Play 開発者サービスは、次のようなデバイスの権限を使用することがあります。

位置情報: ここまで説明したように、位置情報の精度を向上させることを目的として、バックグラウンドを含め定期的に位置情報にアクセスすることがあります。Google Play 開発者サービスで位置情報が使用される仕組みをご覧ください。

デバイスの位置情報の精度をオンまたはオフにする

Android 12 以上、Fitbit Ace LTE

  1. 設定アイコン 設定 をタップします。
  2. 位置情報アイコン 位置情報 次へ [位置情報サービス] 次へ [位置情報の精度] をタップします。
  3. [位置情報の精度を改善] をオンまたはオフにします。

Android 11 以下

  1. 設定アイコン 設定 をタップします。
  2. 位置情報アイコン 位置情報 次へ [詳細設定] 次へ [位置情報の精度] をタップします。
  3. [位置情報の精度を改善] をオンまたはオフにします。

詳しくは、Android デバイスの位置情報の設定を管理する方法をご覧ください。

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