プライベート スペースを設定して、プライベートのアプリを他人の目から守ることができます。プライベート スペースとは、Android デバイス上の隔離されたスペースで、ここにアプリを隠して整理することができます。プライベート スペースには次のような特長があります。
- 他人に簡単にアクセスされたり見られたりしたくないアプリのために、スマートフォン内にデジタル セーフを作成できます。このスペース内のアプリは、スマートフォンの他の部分からデータを隔離できます。
- メイン プロファイルのアプリとプライベート スペースをシームレスに切り替えることができます。
- ロックを別に設定して認証を強化できます。
- プライベート スペースの存在を隠すことができます。
- なお、以下に対してはプライベート スペースの存在を隠せない場合があります。
- スマートフォンにアプリをインストールする他のユーザー
- デバイスをパソコンに接続できる他のユーザー(Android Debug Bridge(adb)アクセスを含む)
- プライベート スペースの使用状況とプライベート スペース内のアプリを検出できる他のアプリ
- デバイスログ
- なお、以下に対してはプライベート スペースの存在を隠せない場合があります。
条件
プライベート スペースを使用するための条件は次のとおりです。
- デバイス:
- Android 15 以降を搭載している。お使いの Android のバージョンをご確認ください。
- 6 GB 以上の RAM を搭載している。
- 管理対象デバイスではない。詳しくは、管理対象デバイスについての説明をご覧ください。
- メインスペースにログインしている管理対象のアカウントがない。詳しくは、Google アカウントの管理機能を管理する方法をご覧ください。
以下の場合はプライベート スペースを使用できません。
- デバイスのメーカーまたは企業の管理者によって無効にされている場合。
- セカンダリ ユーザー内にある場合。
- デバイスに 5 人以上のユーザーまたはプロファイルが登録されている場合。
プライベート スペースを使用できるのは、デバイスのメインユーザーである場合に限られます。ゲストユーザーやセカンダリ ユーザーとしては使用できません。
プライベート スペースで使用する専用の Google アカウントを作成できます。これにより、プライベート スペースの通知やファイルなどの非公開のデータがプライベート スペースの外部に表示されるのを防ぐことができます。詳しくは、プライベート スペースに別の Google アカウントを使用する理由をご覧ください。
プライベート スペースを設定する
- Android デバイスの設定アプリを開きます。
- [セキュリティとプライバシー] をタップします。
- [プライバシー] で [プライベート スペース] をタップします。
- ロックを解除するには、デバイスの画面ロックで認証します。
- デバイスの画面ロックを設定していない場合は、設定を求めるメッセージが表示されます。
- [設定] [OK] をタップします。
- 省略可: Google アカウントにログインできます。
- プライベート スペースを安全に使用するには、プライベート スペース用の別の Google アカウントを追加します。詳しくは、プライベート スペースに別の Google アカウントを使用する理由をご覧ください。
- 省略可: Google アカウントにログインできます。
- プライベート スペース用の新しいロックを設定します。
- デバイスの現在の画面ロックを使用するには、[デバイスの画面ロックを使用] をタップします。
- 別の種類のロックを設定するには、[新しいロックを設定] をタップします。
- デバイスの現在の画面ロックで認証します。
- プライベート スペース用のロックを選択します。
- [指紋を設定せずに続行] を選択した場合は、パターン、PIN、パスワードのいずれかをプライベート スペースのロックに指定できます。
- [完了] をタップします。
プライベート スペースを削除、リセットする
重要: プライベート スペースを削除する場合は、次のようになります。
- プライベート スペースのロックで認証する必要があります。
- アプリとそのデータが削除されます。バックアップは行われません。
- アプリがクラウド サーバーとデータを同期している場合は、アプリにログインするとデータを復元できます。ただし、デバイスのバックアップからデバイスのデータを復元しても、プライベート スペースは復元されません。デバイス上のプライベート スペースのデータはバックアップされません。
- Android デバイスの設定アプリを開きます。
- [セキュリティとプライバシー] をタップします。
- [プライバシー] で [プライベート スペース] をタップします。
- ロックを解除するには、プライベート スペースのロックで認証します。
- プライベート スペースのロックが設定されていない場合は、デフォルトでデバイスの画面ロックが使用されます。
- プライベート スペースを削除するには、[システム] で [プライベート スペースを削除] [削除] をタップします。
- プライベート スペースのロックで再認証します。
- Android デバイスの設定アプリを開きます。
- [システム] [リセット オプション] [プライベート スペースを削除] をタップします。
- デバイスの PIN を入力します。
- [削除] をタップします。
プライベート スペースをロック / ロック解除する
プライベート スペースのロックとロック解除には、デバイスの画面ロック、またはプライベート スペース用に設定したロックを使用できます。
- プライベート スペースがロックされている場合:
- プライベート スペース内のアプリは次のようになります。
- 完全に停止します。プライベート スペース内のアプリは、通知の表示など、フォアグラウンドのアクティビティもバックグラウンドのアクティビティも実行できません。
- デバイスがロックされている場合、アプリはセンサーデータにアクセスしたり、機能を実行したりできません。たとえば、医療アプリは、デバイスがロックされている場合、健康に関する情報を追跡できません。プライベート スペースがロックされているときもバックグラウンドで機能を提供する必要があるアプリには、プライベート スペースを使用しないでください。プライベート スペースの外にインストールしたアプリは、デバイス上にプライベート スペースが同時に存在しても、こうした制限の影響を受けません。
- クイック検索バーで検索できません。
- ランチャー、最近アクセスしたビュー、写真選択ツールやドキュメントの UI などの共有アプリ、設定(権限の設定やプライバシー ダッシュボードなど)に表示されません。
- 完全に停止します。プライベート スペース内のアプリは、通知の表示など、フォアグラウンドのアクティビティもバックグラウンドのアクティビティも実行できません。
- プライベート スペース内のアプリは次のようになります。
- プライベート スペースのロックが解除されている場合:
- プライベート スペース内のアプリからの通知がデバイスに表示されます。
- プライベート スペースからの通知には、プライベート スペースのアイコン が付きます。
- プライベート スペースにアプリをインストールできます。詳しくは、プライベート スペースにアプリをインストールする方法をご確認ください。
- プライベート スペース内のアプリとコンテンツを以下で確認できます。
- クイック検索
- 最近アクセスしたビュー
- 写真選択ツールやドキュメントの UI などの共有アプリ
- 設定(権限の設定やプライバシー ダッシュボードなど)
- 検索バーで、プライベート スペース内のアプリを検索できます。
- プライベート スペース内のアプリからの通知がデバイスに表示されます。
メインスペースからアプリを隠すには、プライベート スペースをロックします。プライベート スペースは、ロックされると閉じて、スペース内のアプリは [すべてのアプリ] およびさまざまなオペレーティング システム(OS)サーフェスに表示されなくなります。
プライベート スペースからロックする場合
- Android デバイスで、ホーム画面または [すべてのアプリ] を開きます。
- [プライベート スペース] まで下にスクロールします。
- プライベート スペースの右側にあるロックアイコン をタップします。
設定で自動的にロックする場合
- Android デバイスで、ホーム画面または [すべてのアプリ] を開きます。
- [プライベート スペース] まで下にスクロールします。
- [プライベート スペース] をタップします。
- ロックを解除するには、プライベート スペースのロックで認証します。
- プライベート スペースのロックが設定されていない場合は、デフォルトでデバイスの画面ロックが使用されます。
- プライベート スペースの右側にある設定アイコン をタップします。
- [プライベート スペースを自動的にロックする] をタップします。
- 次のいずれかのオプションをタップします。
- デバイスのロック時は毎回: プライベート スペースは、デバイスがロックされるたびにロックされます。
- 画面が自動消灯してから 5 分後: プライベート スペースは、一定期間操作が行われずに画面が自動消灯してから 5 分後にロックされます。画面自動消灯を有効にして設定する手順は次のとおりです。
- Android デバイスの設定アプリを開きます。
- [画面] [画面自動消灯] をタップします。
- デバイスの再起動後のみ: プライベート スペースは、デバイスを再起動すると自動的にロックされます。このオプションは、他のオプションと合わせてデフォルトで使用することもできます。
ホーム画面または [すべてのアプリ] からロックを解除する場合
- Android デバイスで、ホーム画面または [すべてのアプリ] を開きます。
- [プライベート スペース] まで下にスクロールします。
- [プライベート スペース: タップして設定または起動] をタップします。
- プライベート スペースを設定していない場合でも、検索結果に [プライベート スペース: タップして設定または起動] が表示されることがあるため、プライベート スペースがデバイスにすでに設定されているかどうかを他のユーザーに知られることはありません。
- ロックを解除するには、プライベート スペースのロックで認証します。
- プライベート スペースのロックが設定されていない場合は、デフォルトでデバイスの画面ロックが使用されます。
ヒント: [すべてのアプリ] でプライベート スペースのコンテナまで下にスクロールします。
- [プライベート スペース] をタップします。
- ロックを解除するには、プライベート スペースのロックで認証します。
- プライベート スペースのロックが設定されていない場合は、デフォルトでデバイスの画面ロックが使用されます。
[設定] からロックを解除する場合
- Android デバイスの設定アプリを開きます。
- [セキュリティとプライバシー] をタップします。
- [プライバシー] で [プライベート スペース] をタップします。
- ロックを解除するには、プライベート スペースのロックで認証します。
- プライベート スペースのロックが設定されていない場合は、デフォルトでデバイスの画面ロックが使用されます。
プライベート スペースを非表示にする / 再表示する
[すべてのアプリ] でプライベート スペースのコンテナを非表示にして、保護を強化することができます。関連する設定を適用すると、コンテナは、スペースがロックされるたびに非表示になり、ロックが解除されると再表示されます。
[すべてのアプリ] でプライベート スペースを非表示にする- Android デバイスで、ホーム画面または [すべてのアプリ] を開きます。
- [プライベート スペース] まで下にスクロールします。
- [プライベート スペース] をタップします。
- ロックを解除するには、プライベート スペースのロックで認証します。
- プライベート スペースのロックが設定されていない場合は、デフォルトでデバイスの画面ロックが使用されます。
- プライベート スペースの右側にある設定アイコン をタップします。
- [非表示] で [ロックされているプライベート スペースを非表示にする] をタップします。
- [ロックされているプライベート スペースを非表示にする] をオンにします。
- プライベート スペースはすぐに非表示になるわけではなく、次回プライベート スペースをロックしたときに非表示になります。
- Android デバイスで、ホーム画面または [すべてのアプリ] を開きます。
- [プライベート スペース] まで下にスクロールします。
- [プライベート スペース: タップして設定または起動] をタップします。
- ロックを解除するには、プライベート スペースのロックで認証します。
- プライベート スペースのロックが設定されていない場合は、デフォルトでデバイスの画面ロックが使用されます。
ヒント:
- プライベート スペースは、ロックを解除すると [すべてのアプリ] に表示されます。ロックすると、再び非表示になります。
- [設定] でプライベート スペースのロックを解除したら、再表示することもできます。詳しくは、[設定] からプライベート スペースのロックを解除する方法をご覧ください。
プライベート スペースにアプリをインストールする
プライベート スペースのロックが解除されていれば、プライベート スペースにアプリをインストールできます。
- [すべてのアプリ] を使用する場合:
- インストールするアプリを長押しします。
- [プライベート スペースにアプリをインストール] をタップします。
- インストールを完了するには、インストーラ アプリの手順に沿って操作します。
- アプリの新しいインスタンスがインストールされます。以前のインスタンスがコピーされたり変更されたりするわけではありません。
- プライベート スペースを使用する場合:
- プライベート スペースを開きます。
- [アプリをインストール] をタップします。
- プライベート スペースでは、Google Play ストアまたは他のアプリ インストーラからアプリをインストールできます。
ヒント: プライベート スペースとメインスペースを確実に切り離すため、アプリのデータをメインスペースのアプリからプライベート スペースに移動することは認められていません。
プライベート スペースのコンテンツを共有する
プライベート スペースのコンテンツを共有するには、プライベート スペースのロックを解除します。
ヒント: プライベート スペースのロックを解除すると、Sharesheet、ドキュメントの UI、写真選択ツールなどの共有アプリに [プライベート] タブが表示されます。プライベート スペースがロックされている場合は、このタブは表示されません。
プライベート スペース内のアプリから Bluetooth を介してコンテンツを送信 / 受信する
- プライベート スペース内のアプリから Bluetooth を介してコンテンツを送信できます。共有されたコンテンツとメタデータからプライベート スペースの存在が明らかになることはありません。
- プライベート スペース内のアプリから Bluetooth を介してコンテンツを受信することはできません。Bluetooth を介して共有する場合、プライベート スペースはデバイス上の共有対象として表示されません。別のデバイスに関する通知をプライベート スペースと共有しようとしても、プライベート スペースには表示されません。
プライベート スペースに別の Google アカウントを使用する理由
プライベート スペースはデバイス上の完全に別個のスペースとプロファイルであるため、メインスペースのアカウントは自動的に読み込まれません。デバイスですでにログインしていても、プライベート スペースで使用するアカウントにログインする必要があります。
メインスペースまたは他のデバイスで使用している Google アカウントでプライベート スペースにログインすると、一部のデータがプライベート スペースの外部に公開されます。これには次のようなデータが含まれます。
- 同期済みの写真、ファイル、メール、連絡先、カレンダーの予定、その他のデータ。
- アプリのダウンロード履歴とおすすめ。
- 閲覧履歴、ブックマーク、保存したパスワード。
- プライベート スペース アプリでのアクティビティに関連したおすすめのコンテンツ。
メインスペースに対するこうした公開が予期せず発生することがないよう、プライベート スペースには、プライベート スペース以外でログインしたことがない専用の Google アカウントを使用することをおすすめします。
プライベート スペースでサポートされているアクションとサポートされていないアクション
重要:
- 作成したプライベート スペースは、Android Debug Bridge(adb)コマンドなどのパソコンからのアクセスや、デバイスログ、アプリなどを通じて、その存在が明らかになる場合があります。
- 一部のランチャー アプリはプライベート スペースに対応していません。
- プライベート スペース内のアプリは、デバイス上のバーチャル プライベート ネットワーク(VPN)をバイパスします。
プライベート スペースでサポートされているアクション:
- アプリの情報を探す
- アプリを一時停止する
- アプリをアンインストールする
プライベート スペースでサポートされていないアクション:
- デバイスのホーム画面にウィジェットやショートカットを追加する
- ファイルやショートカットを Workspace にドラッグ&ドロップする
- デバイスのバックアップの一環としてアプリデータをバックアップ / 復元する
- Quick Share から直接、プライベート スペースでコンテンツを受け取る
- プライベート スペースから仕事用プロファイルを設定する
- スマートホーム デバイスをペア設定する、管理する
- 「デバイスを探す」を使用する
- 音声コマンドを使用する
- ロック解除のための出荷時設定への復元を使用する(プライベート スペースのロック解除の要素を忘れると、スペースにアクセスできなくなります)