クリック数とクリック率に関するよくある問題について解説します。
よくある問題
3 つの原因が考えられます。
- 期間を [今日] に設定してレポートを表示している。クリック数と表示回数のデータはそれぞれ異なるペースでアップロードされるため、当日のデータを表示するフィルタでは正確な比較ができないことがあります。
- 興味のある商品を比較しているユーザーが複数の広告をクリックした。ブラウザは検索結果ページをキャッシュするため、そのページに何度も戻って複数の広告をクリックしても、表示回数は加算されません。このため、クリック数が表示回数を上回ることがあります。
- ユーザーが広告内の複数のリンクをクリックした。1 回の広告表示に対して、課金対象としてカウントされるクリックは 2 回までです。また、無効なクリックと判定されれば、そのクリックはデータから除外されます。
注
ユーザーが [戻る] ボタンをクリックして検索結果ページに戻った場合、表示回数は加算されません。
地域に基づくターゲティングは次のように行われます。
- Google が IP アドレスをもとにユーザーの所在地を識別します。
- ユーザーの所在地に応じた広告が表示されます。たとえばユーザーがハンバーガーについて検索した場合、現在地周辺のハンバーガー店の情報が表示されます。
- ユーザーの所在地別の広告のパフォーマンスを確認するには、地域別の掲載結果レポートを参照します。
場合によっては、ターゲットに設定されていない地域にいるユーザーによるクリックが発生することもあります。これにはいくつか理由が考えられます。
地域に関する検索で表示される広告ターゲットに設定されていない地域の IP アドレスを持つユーザーがターゲット地域に関連する検索を行った場合、広告が表示される可能性があります。
例
博多にあるラーメン店の広告を掲載したとします。東京にいる Google ユーザーが、「博多風のラーメン」を提供する店を探して「博多 ラーメン」で検索しました。検索結果にその広告が表示されましたが、ユーザーがいる地域に関連する広告ではないため、ユーザーは広告を無視しました。これを避けるには、次のような方法が有効です。
- 地域ターゲティングの詳細設定で、実際にターゲット地域にいる可能性が高いユーザーを狙って広告を表示します。
- ある地域に実際にいるユーザーのみをターゲットとする場合、キーワードに含める地名もその地域内のものに絞りましょう。たとえば、ターゲットである博多のユーザーが「和歌山 ラーメン」で検索した場合、別の地域に関する検索と見なされてしまうため、仮に「和歌山」をキーワードに登録していても広告は表示されません。
他の地域のユーザーでも、ターゲットに設定した国 / 地域のドメインで Google を利用している場合は、広告の表示対象になることがあります。
たとえば、スペインのユーザーが Google.fr ドメインにアクセスした場合、フランスのユーザー向けの広告も表示されます。ターゲット国の Google ドメインを利用している他地域のユーザーへの広告表示を避けたい場合、方法は 2 つあります。
- 地域ターゲティングの詳細設定で、広告を表示したい国全体をターゲットに指定します。この場合、地域によるターゲット設定を有効にしておく必要があります。
- キャンペーンのターゲット地域を、国 / 地域のレベルから、都道府県レベルやカスタマイズした地域へと変更します。たとえばフランスという国をターゲットにする代わりに、フランス国内の地域圏をすべてターゲットに指定します。この設定なら、同じオーディエンスにリーチしつつ、他地域から Google.fr にアクセスしているユーザーは(IP アドレスが指定した地域圏のものではないため)除外することができます。
対象とする地域以外でクリックが発生しないようにするには、特定のエリアで広告を表示しないようにエリアを除外することができます。詳しくは、ターゲット地域で特定の地域を除外する方法をご覧ください。
2 つの原因が考えられます。
- 品質スコアが低下している。キーワードの品質スコアを確認する手順は次のとおりです。
- Google 広告の管理画面で、[キャンペーン] アイコン をクリックします。
- セクション メニューで [オーディエンス、キーワード、コンテンツ] プルダウンをクリックし、[検索キーワード] をクリックします。
- データ表上部のツールバーにあるその他アイコン([詳細])をクリックします。
- [キーワードの診断] [今すぐ実行] の順にクリックします。
- アカウントの掲載結果データに [品質スコア列] を追加することも可能です。詳細: 品質スコアを改善する方法
- 市場の相場が上がっている。競合先が入札単価を引き上げている可能性があります。この場合、競争力を保つには費用を上乗せする必要があります。
広告のパフォーマンスが思うように伸びない場合は、以下を検討しましょう。
- キーワードが一般的すぎる可能性があります。Google 検索ネットワークにおけるクリック率が 1% 未満のキーワードがある場合、そのキーワードは削除して、代わりにより具体的な、ターゲットを絞ったキーワードを追加することをおすすめします。
ヒント
- 広告は具体的で関連性が高い内容にすること、明確な行動を促すフレーズを組み込むことが重要です。
- 効果的なテキスト広告を作成するためのヒントもご覧ください。
- クリック数は季節のイベントや旬の話題によって変化することがあります。限定キャンペーンや特別セールなどの影響による変動はよくあることです。1 年の特定の時期に人気が集まるキーワード(たとえば人気のあるスポーツ イベントに関連する語句など)が設定されていると、クリック数が増加することがあります。このような状況は、アカウントの内容が季節によって変わらなくても起こりえます。
- ディスプレイ ネットワークで広告を掲載している場合、検索ネットワークに比べてディスプレイ ネットワークのサイトでのクリック率が低いことがあります。これは、ディスプレイ ネットワークのサイトのユーザーは、キーワード検索をするのではなく、情報を閲覧しているためです。また、ディスプレイ ネットワークのページには情報があふれているため、検索結果ページに比べてユーザーの目を引くことが難しいということもあります。ディスプレイ ネットワーク広告では、コンバージョン数などの他の指標で成果を測り、各ネットワークのクリック率は別個のものとして捉えることをおすすめします。
- ディスプレイ ネットワークの広告のクリック率が検索ネットワークの広告よりも低い場合、次のような理由が考えられます。
- キーワードを使って情報を探す検索と異なり、ディスプレイ ネットワークのユーザーはあくまで情報を閲覧している。
- ディスプレイ ネットワークのページは情報が多く、検索ネットワークに掲載する広告と比べて競争が厳しい。
このため、ディスプレイ ネットワークの広告の効果は、他の指標(コンバージョン数など)で測定することも検討しましょう。各ネットワークのクリック率は別個のものとして捉えることをおすすめします。
Google は、bot や自動クリックツールによるクリックを「無効なクリック」として識別しています。無効なクリックとしてアカウントのデータから除外されたクリックの数や割合を確認するには、[キャンペーン] タブまたは [詳細分析] タブで [無効なクリック] 列を追加します。無効なクリックで料金が発生することはなく、アカウントの掲載結果データにも影響しませんのでご安心ください。