カスタム変数を使用すると、コンバージョンに豊富なデータが追加されるため、レポートをさらにセグメント化できます。コンバージョン用のカスタム変数について
この記事では、カスタム変数のセットアップ方法、カスタム変数レポートへのアクセス方法、セットアップに関する問題のトラブルシューティング方法について説明します。カスタム変数は次を行っている場合にご利用いただけます。
カスタム変数をセットアップする
カスタム変数をセットアップするには、次のいずれかのセットアップ手順を選択します。
ウェブサイトに設置したタグによるコンバージョン トラッキング
ウェブサイトに設置したタグによるコンバージョン トラッキングでカスタム変数を設定するには、以下を行う必要があります。
始める前に
コンバージョン トラッキング タグのセットアップがお済みでない場合は、ウェブサイトでのコンバージョン トラッキングを設定するをご覧ください。
コンバージョン トラッキング タグのセットアップ後は、タグを編集してカスタム変数を組み込みます。
手順
1. カスタム変数を作成する(任意)
新しいカスタム変数をウェブページ上のコンバージョン タグに組み込む前に、その変数を Google 広告内であらかじめ作成しておくことも可能です。ページ上のコンバージョン タグに変数を追加する作業を行う場合、変数の事前作成は必須ではありません。タグに追加した変数は、自動的にカスタム変数のページに表示され、有効化することができます(後述)。
カスタム変数を作成するには:
- Google 広告の管理画面で目標アイコン をクリックします。
- セクション メニューで [コンバージョン] プルダウンをクリックします。
- [カスタム変数] をクリックします。
- プラスボタン をクリックします。
- [カスタム変数] 欄で、カスタム変数の内容がわかるような名前を入力します。Google 広告のレポートには、ここで入力した名前が表示されます。
- タグ文字列を入力します。指定した変数名によっては、デフォルト値が入っていることもあります。[タグ文字列] の入力内容は、コンバージョン タグ内で指定した変数名と一致している必要があります。
- たとえば、[タグ文字列] に「color」と入力した場合、実際のタグも「color」という名前で変数を渡すようになっている必要があります(後述の Google タグのイベント スニペットの例を参照)。
- [保存] をクリックします。次のステップでは、カスタム変数をページ上のコンバージョン タグ(イベント スニペット)に追加します。
2. カスタム変数を Google タグのイベント スニペットに追加する
Google タグとそれに対応するイベント スニペットを使用している場合は、次の例のようにカスタム変数をイベント スニペット タグに追加します。この例では、3 つの変数(example_variable、color、product_name)を追加しています。
gtag('event', ‘conversion’, {'send_to':
'TAG_ID/AW-CONVERSION_LABEL',
'example_variable': 'example_string',
'color': 'example_blue',
'product_name': 'example_name'
});
コンバージョン イベント スニペットに渡した変数は、それぞれカスタム変数のページに行として表示され、Google 広告のレポートで使用できます。
3. カスタム変数を有効化する
カスタム変数のページを開くと、有効化が必要なコンバージョン アクションを確認できます。
カスタム変数を有効化するには:
- Google 広告の管理画面で目標アイコン をクリックします。
- セクション メニューで [コンバージョン] プルダウンをクリックします。
- [カスタム変数] をクリックします。ステータスが「有効化が必要」のカスタム変数を探します。
- 該当するカスタム変数の [アクション] 列にある [有効にする] をクリックします。カスタム変数の [ステータス] 列の表示が「有効」に変わります。
複数のカスタム変数を一括で有効化するには:
- Google 広告の管理画面で目標アイコン をクリックします。
- セクション メニューで [コンバージョン] プルダウンをクリックします。
- [カスタム変数] をクリックします。ステータスが「有効化が必要」のカスタム変数を探します。
- 有効化するカスタム変数のチェックボックスをオンにします。
- ページ上部の [編集] をクリックして、[有効] を選択します。選択したカスタム変数の表示がすべて「有効」に変わります。
オフライン コンバージョンのインポート
オフライン コンバージョンのインポートでカスタム変数をセットアップするには、以下を行う必要があります。
手順
1. カスタム変数を作成して有効にする
- Google 広告の管理画面で目標アイコン をクリックします。
- セクション メニューで [コンバージョン] プルダウンをクリックします。
- [カスタム変数] をクリックします。
- [新しいカスタム変数] に、新しいカスタム変数の名前を入力します。タグ文字列が自動的に作成されます。
- [保存] をクリックします。新しいカスタム変数が表に追加されます。カスタム変数の [ステータス] 列の表示が「有効」に変わります。
2. オフライン コンバージョンの CSV またはスプレッドシートに列を追加する
オフライン コンバージョンの CSV またはスプレッドシートに、カスタム変数を表す追加の列(省略可)を追加できます。正常にアップロードするには、カスタム変数列がすでに定義され、有効にされている必要があります。
GCLID、コンバージョン名、コンバージョン値、コンバージョンの通貨などの必須フィールドを必ず含めてください。
また、カスタム変数名「cv:[custom_variable_tag_string]」を次の形式で [列名] の下に入力することができます。
- cv: この列がカスタム変数であることを示す接頭辞
- [custom_variable_tag_string]: 有効化したカスタム変数のタグ文字列
注: カスタム変数の名前は小文字の形式で指定してください。
列名の例:
「cv:property_type」、または
「cv:customer_program」、または
「cv:product_category」
3. オフライン コンバージョンのファイル(CSV またはスプレッドシート)を手動または自動でアップロードする
詳しくは、広告のクリックを経由したコンバージョンのデータを Google 広告にインポートするをご覧ください。現在のところ、アップロード後のカスタム変数の調整はサポートされていません。
留意点:
- カスタム変数を含む列を追加する前に、カスタム変数を有効にする必要があります。
- 変数名と値に PII を含めることはできません。含めると、警告が表示されることがあります。
- 変数名は小文字で記述する必要があります。
カスタム変数レポートを参照する
カスタム変数ページに表示されるカスタム変数の概要
カスタム変数のセットアップが済むと、カスタム変数ページで次のデータ列を確認できます。
- [カスタム変数]: カスタム変数に付けた名前です。必要に応じて編集できます。
- [タグ文字列]: ソースコード内におけるカスタム変数の名前です。
- [ステータス]: 「有効」「一時停止」「有効化が必要」のいずれかが表示されます。カスタム変数のステータスはいつでも変更できます。各ステータスの意味は次のとおりです。
- 有効 - カスタム変数のデータが記録中で、レポートに使用できる状態です。
- 一時停止 - カスタム変数のデータの記録が中止されており、レポートでその変数を使用できない状態です。再度有効化すれば、データの記録が再開されますが、一時停止中のデータは欠けたままになります。
- 有効化が必要 - タグから送られたカスタム変数データを受信中ですが、データの記録はされていません。実際にレポートで使用するためには、その変数のステータスを「有効」に変更する必要があります。ただし、変更してもオフライン コンバージョンのインポートによってアップロードされたカスタム変数には適用されません。
- 削除 - カスタム変数とそのデータ履歴をレポートから削除する場合に選択します。削除したカスタム変数は、カスタム変数ページに表示されなくなります。
- [最近の値]: カスタム変数から受信した値のうち、直近の 5 つを表示しています。
- [受信日時]: カスタム変数の受信日時です。
- [アクション]: この列の [有効にする] をクリックすると、カスタム変数を有効化できます。
カスタム変数を使ったカスタム列を作成する
- Google 広告の管理画面で、キャンペーン アイコン をクリックします。
- セクション メニューで [コンバージョン ] プルダウンをクリックします。
- [キャンペーン] をクリックします。
- 表の右上にある表示項目(列)アイコン をクリックします。
- [+カスタム列] をクリックします。
- 列(表示項目)の見出しとして使用する名前を入力します。
- 列の説明を入力します。この説明は、列見出しにカーソルを合わせた際に表示されます。
- [+ 表示項目] をクリックし、[コンバージョン] を選択します。
- 右側に表示された [セグメント] セクションで、[カスタム変数] をクリックします。
- リストからカスタム変数の値を選択します。
- 表示項目の情報の入力が完了したら、[保存] をクリックします。[キャンペーンの表示項目を変更] ページに戻ります。
- 作成したカスタム列を選択し、[適用] をクリックすると、データ表に表示項目として追加されます。
カスタム列は、Google 広告の通常のデータ列と同様にフィルタ処理、並べ替え、ダウンロードに対応しており、データ表の上にある概要グラフにも反映されます。詳細: 表やグラフをカスタマイズする
カスタム変数を表のセグメントとして参照する
- Google 広告の管理画面で、キャンペーン アイコン をクリックします。
- セクション メニューで [コンバージョン ] プルダウンをクリックします。
- [キャンペーン] をクリックします。
- 表の右上にある [表示項目] アイコン をクリックし、セグメント(分類)アイコン をクリックします。
- [コンバージョン]、[カスタム変数] の順に選択し、追加する変数を指定します。
- 選択したカスタム変数は、キャンペーンのレポートに表示されます。
注: カスタム変数によるセグメント化(分類)の対象にできるのは、基礎的なコンバージョン関連指標(コンバージョン、すべてのコンバージョン、クロスデバイス コンバージョン、ビュースルー コンバージョンなど)のみです。割合型の指標(コンバージョン率、コンバージョン単価など)は、カスタム変数でセグメント化できません。
レポートで使用できるのは、有効化した変数のみです。また、該当カスタム変数の情報を持たないコンバージョン データ(たとえば変数を有効化する前に発生したデータ)は、該当ディメンションのセグメント行ではスキップされ、セグメント化されていない列にのみ表示されます。
カスタム コンバージョン変数の問題を解決する
変数が重複している
同じイベント内にタグ変数の重複がある(たとえば car-color=red と car-color=blue の両方が含まれている)状態です。重複を解決するには、タグ文字列を確認して、同じカスタム変数に複数の値が存在することがないようにします。各コンバージョン イベント スニペット内で、各カスタム変数が持つ値はそれぞれ 1 つだけになるようにしましょう。オフライン コンバージョンのアップロードでは、同じ種類のカスタム変数を使って、同じコンバージョンを後からアップロードすると、以前のカスタム変数が上書きされます(たとえば、car-color=red の後に car-color=blue のコンバージョンをアップロードすると、car-color=blue が car-color=red を上書きします)。1 つのコンバージョン イベント内で、同じカスタム変数に複数の値を持たせたくなるケースがあったら、カスタム変数の種類を増やして対応することも検討しましょう。
値の数の上限に達している、または上限に近付いている
記録される値の数は、各カスタム変数につき 100,000 個までです。Google 広告から上限が近付いている旨の警告が届いていないか、また、カスタム変数ページで、カスタム変数キーで送信された値が 100,000 個を超えた旨のメッセージが表示されていないか確認しましょう。なんらかの間違いで上限に達したと思われる場合は、コンバージョン タグ(またはオフライン アップロード)を調べます。100,000 個を超える値が必要な場合は、新しいカスタム変数を作成することを検討しましょう。
こういったメッセージをクライアント センター(MCC)アカウントで受け取った場合は、上限に近付いている、または上限に達しているカスタム変数が含まれる子アカウントを確認する必要があります。
非公開データが見つかった
カスタム変数データに、申告されていない顧客の機密データ(メールアドレス、電話番号など)が含まれている状態です。カスタム変数で顧客の機密データを送信することがないよう、構成を変更して該当する変数を削除しましょう。
カスタム変数は、レポートでの分析用に、コンバージョンに詳細なデータを追加するための機能です。コンバージョンを発生させたユーザーに追加情報を関連付けるために使用することはできません。データの収集および使用の詳細
文字列が長すぎる
カスタム変数データの文字列は最大 100 文字までです。カスタム変数のタグ文字列(またはオフライン インポートのカスタム変数列の長さ)が 100 文字を超えていないか確認しましょう。