2018 年 10 月に米国で音楽近代化法(Music Modernization Act、MMA)が可決されたことを受けて、米国の音楽業界では、著作権者(ソングライター、作曲者、作詞者、音楽出版社)が著作権使用料を確実に受け取れるようにするため、デジタル音楽へのライセンス付与の仕組みが変更されます。
2021 年 1 月より、新しい非営利団体である Mechanical Licensing Collective(MLC)が、米国で対象となるインタラクティブ音声配信およびダウンロード サービス(デジタル サービス プロバイダ(DSP))に対する包括的なメカニカル ライセンスの管理を開始します。
メカニカル ライセンスとは、サウンド レコーディングに埋め込まれた音楽作品を複製および配信する権限を付与するものです。また、MLC は DSP(YouTube を含む)からライセンスに基づいた使用料を徴収して著作権者に支払います。
YouTube と DSP コミュニティ(代表は非営利団体 Digital Licensee Coordinator、DLC)は、音楽近代化法(MMA)の実施と MLC の成功に取り組んでいます。MLC の活動への十分な資金提供、組織とのデータやレポートに関する協業など、DSP は MMA の実施において重要な役割を担っています。MLC と DLC は、著作権者に正確かつ期日どおりに著作権使用料を提供するという共通の目標を共有しています。
この変更により、音楽コミュニティの皆様には著作権所有データを整理して最新の状態に保つという新たな責任が生じます。MLC は、MLC Portal という著作権所有情報に関するデータベースを開発しています。著作権者は、MLC のサイトにアクセスして、MLC のプロセスの仕組みを理解したり、よくある質問の回答を確認したり、最新情報を受け取れるよう登録したりすることをおすすめします。