データ移行サービスのトラブルシューティング

データ移行サービスの利用時に発生する可能性がある問題には、移行の妨げになる問題と移行の妨げにならない問題の 2 種類があります。

移行の妨げになる問題

移行の妨げになる問題が発生すると、ユーザー アカウントの移行処理を継続できません。この問題は、IMAP 環境からの移行を設定するときに指定したユーザー名またはパスワードに誤りがある場合に起きることが多いほか、Microsoft Exchange 管理者アカウントに特定の権限がない場合にも発生することがあります。

移行の妨げになる問題を解決する

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Exchange Web サービス環境(Exchange 2007 以降)からの移行

Microsoft Exchange Web サービス(EWS)環境から移行する際に問題が発生した場合は、下記をご確認ください。

ステップ 1: サーバーが EWS にアクセス可能で EWS を認識できる

Microsoft リモート接続アナライザーの [Exchange Server] タブにある [同期、通知、空き時間情報、自動返信] オプションを選択して、サーバーが EWS にアクセス可能で、自動検出サービスによって EWS を認識できることを確認します。

手順 2: データ移行サービスが Exchange と通信できることがログに示されている

Exchange サーバーの IIS(Internet Information Services)のログを調べ、応答コード 200 の SyncFolderItems 呼び出しがあるかどうかを確認します。

ステップ 3: AD の条件付きアクセス ポリシー

Microsoft Active Directory で条件付きアクセス ポリシーを使用しているかどうかを確認します。使用している場合は、ポリシーを無効にしてからもう一度移行してみてください。詳しくは、Microsoft のドキュメントをご覧ください。

ステップ 4: Exchange の偽装

詳しくは、Exchange の偽装の設定方法に関する Microsoft のドキュメントをご覧ください。

ステップ 5: TLS 証明書

TLS 証明書が署名済みで有効であることを確認します。詳しくは、TLS 証明書を設定するをご覧ください。

ステップ 6: Exchange ユーザー アカウント

Exchange ユーザー アカウントが有効であり、メールボックスが有効になっていることを確認します。また、Exchange メールボックスが破損していないことも確認します。

ステップ 7: 移行クライアント ID

メール API と移行 API にアクセスできるクライアントのリストに、次のサービス アカウントのクライアント ID が含まれていることを確認します。

955661971872-ie97v0ns6ndb19rbr9nlpkahpmfk9ugf.apps.googleusercontent.com

クライアント ID を確認するには:

  1. Google 管理コンソールログインします。

    特権管理者権限のあるアカウント(末尾が @gmail.com でないもの)でログインしてください。

  2. 管理コンソールで、メニュー アイコン 次に [セキュリティ]次に[アクセスとデータ管理]次に[API の制御]次に[ドメイン全体の委任を管理] の順に移動します。
    この操作を行うには、特権管理者としてログインする必要があります。
  3. [API クライアント] に目的のクライアント ID が表示されます。
  4. クライアント ID がリストにない場合は、[新しく追加] をクリックし、次の ID を入力します。

    955661971872-ie97v0ns6ndb19rbr9nlpkahpmfk9ugf.apps.googleusercontent.com

  5. [OAuth スコープ] に、次のカンマ区切りのスコープリストをコピーして貼り付けます。

    https://mail.google.com/,
    https://googleapis.com/auth/email.migration,
    https://googleapis.com/auth/gmail.insert,
    https://googleapis.com/auth/gmail.labels

  6. [承認] をクリックします。
  7. 新しいクライアント ID にカーソルを合わせ、[詳細を表示] をクリックし、すべてのスコープが表示されていることを確認します。

    記載されていないスコープがある場合は、[編集] をクリックし、記載されていないスコープを入力して [承認] をクリックします。クライアント ID は編集できません。

ステップ 8: 関連する Google サービス

移行先の Google サービス(Gmail、コンタクト、カレンダー)が有効になっていることを確認します。詳しくは、Google Workspace ユーザー向けにサービスを有効または無効にするをご覧ください。

ステップ 9: 特権管理者

特権管理者が Google Workspace ドメインに割り当てられていることを確認します。

ステップ 10: サーバーが Google のメールサーバーから接続できる状態になっている

詳しくは、送信メールサーバーで使われる Google の IP アドレスの範囲をご覧ください。

IMAP、Gmail、Google Workspace アカウントからの移行

IMAP サーバー、Gmail、Google Workspace アカウントからの移行の妨げになる問題は、メールボックスへのアクセス障害が原因で発生する可能性があります。その場合は、Mozilla Thunderbird、Apple Mail、Microsoft Outlook などの IMAP メール クライアントでメールボックスにアクセスできるかどうかをお試しください。そうすることで、そのメールボックスからの IMAP アクセスが可能であることと、正しいユーザー名とパスワードを使用していることを確認できます。

それでも問題が解決しない場合は、以下の点をご確認ください。

ステップ 1: 移行クライアント ID

メール API と移行 API にアクセスできるクライアントのリストに、次のサービス アカウントのクライアント ID が含まれていることを確認します。

955661971872-ie97v0ns6ndb19rbr9nlpkahpmfk9ugf.apps.googleusercontent.com

クライアント ID を確認するには:

  1. Google 管理コンソールログインします。

    特権管理者権限のあるアカウント(末尾が @gmail.com でないもの)でログインしてください。

  2. 管理コンソールで、メニュー アイコン 次に [セキュリティ]次に[アクセスとデータ管理]次に[API の制御]次に[ドメイン全体の委任を管理] の順に移動します。
    この操作を行うには、特権管理者としてログインする必要があります。
  3. [API クライアント] に目的のクライアント ID が表示されます。
  4. クライアント ID がリストにない場合は、[新しく追加] をクリックし、「955661971872-ie97v0ns6ndb19rbr9nlpkahpmfk9ugf.apps.googleusercontent.com」と入力します。
  5. [OAuth スコープ] に、次のカンマ区切りのスコープリストをコピーして貼り付けます。

    https://mail.google.com/,
    https://googleapis.com/auth/email.migration,
    https://googleapis.com/auth/gmail.insert,
    https://googleapis.com/auth/gmail.labels

  6. [承認] をクリックします。
  7. 新しいクライアント ID にカーソルを合わせ、[詳細を表示] をクリックし、すべてのスコープが表示されていることを確認します。

    記載されていないスコープがある場合は、[編集] をクリックし、記載されていないスコープを入力して [承認] をクリックします。クライアント ID は編集できません。

ステップ 2: 関連する Google サービスが有効になっている

移行先の Google サービス(Gmail、コンタクト、カレンダー)が有効になっていることを確認します。詳しくは、Google Workspace ユーザー向けにサービスを有効または無効にするをご覧ください。

ステップ 3: 特権管理者が割り当てられている

特権管理者が Google Workspace ドメインに割り当てられていることを確認します。

ステップ 4: お使いのサーバーに Google メールサーバーから接続できる状態になっている

詳しくは、送信メールサーバーで使われる Google の IP アドレスの範囲をご覧ください。

移行の妨げにならない問題

移行の妨げにならない問題が発生すると、一部のメールが移行されない場合があり、メールレベルのエラー(個々のメールが正しく移行されていない)またはフォルダレベルのエラー(フォルダ全体が移行されていない)が表示されることがあります。

移行の妨げにならない問題を修正する方法

移行の妨げにはならない問題やエラーが発生した場合は、ドメイン移行とアイテム エラー レポートをリクエストしてください。次に、以下のトラブルシューティングの手順をお試しください。

移行レポートについて詳しくは、データ移行の確認方法をご覧ください。

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メールが見つからない場合のトラブルシューティング

ステップ 1: メールが見つからないことを確認する

  1. メールの数が、移行されたアイテムの数より多いのはなぜですか?の手順を行います。
  2. それでもメールが見つからない場合は、ステップ 2 に進みます。

ステップ 2: 設定手順を確認する

移行元のアカウントを準備するの手順が完了していることを確認します。

ステップ 3: メールヘッダーを検索する

メールに誤ったラベルが付けられていないことを確認します。

  1. 見つからないメッセージのメッセージ ID を移行元のアカウントから取得します。メッセージ ID はメッセージ ヘッダーで確認できます。

    詳しくは、ヘッダー全体からメールの経路を確認するをご覧ください。

  2. 新しいアカウントで、Gmail の検索演算子「rfc822msgid:」を使用してメッセージ ID を検索します。

    検索演算子の使い方について詳しくは、Gmail で使用できる検索演算子をご確認ください。

  3. 新しいアカウントにメッセージが見つからない場合は、ステップ 4 に進みます。

ステップ 4: エラーレポートを確認する

  1. アイテムのエラーレポートを探します。

    詳しくは、移行を監視するをご覧ください。

  2. レポートにメールのエラーが表示される場合は、データ移行サービスのエラー メッセージを参照し、該当するエラー メッセージの手順に沿って操作してください。
  3. メールがレポートに表示されない場合で、Gmail または Google Workspace から移行する場合は、移行元のアカウントのメールボックスが次の状態になっていることを確認してください。
    • IMAP フォルダのサイズ制限がない
    • IMAP ですべてのラベルが表示される

    詳しくは、別のメール プラットフォームからメールを取得するをご確認ください。

メールフォルダが見つからない場合のトラブルシューティング

移行後に見つからなくなったメールフォルダがある場合は、移行元のメールサービス プロバイダに連絡して、フォルダに関する問題を解決できるかどうかを確認してください。

問題を解決できない場合は、該当するフォルダを削除して移行を再試行することをおすすめします。ただし、フォルダに含まれるメールも削除されることにご注意ください。

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