データ移行サービスを使用した移行について、よく寄せられる質問をご紹介します。
データを移行する前に
移行できるユーザーの数に上限はありますか?ほとんどの場合、データ移行サービスは 100 人以下のユーザー グループを移行する場合に最適に動作します。さらに多くのユーザーをまとめて移行することは可能ですが、パフォーマンスが低下するおそれがあります。
その他の移行オプションについては、Google Workspace 移行サービスの一覧をご確認ください。
Google Workspace ドメインを追加した後に移行してください。詳しくは、新しい Google Workspace アカウントを設定するをご確認ください。
同時に移行することはできません。データ移行サービスでは、複数の移行元アカウントから 1 つの移行先アカウントに移行することはできません。移行がすでに実施中であるときに同じ移行先アカウントにデータを移行しても、移行先アカウントにデータがさらに追加されることはありません。最初の移行がキャンセルされます。
複数の移行元アカウントから移行する場合は、最初の移行を完了してから 2 回目の移行を開始します。2 回目の移行では、アクティブな移行のリストから他の(完了した)移行が削除されますが、アクティブな移行やマッピングには影響しません。
例 - ユーザー アカウントの移行
source-user1 から target-user1 にデータを移行します。次に、source-user2 から target-user1 に別の移行を追加します。target-user1 には、source-user2 のデータと、source-user1 の一部のデータのみが残ります(移行元アカウントのデータが両方とも残ることはありません)。2 回目の移行では、最初の移行がキャンセルされます。
例 - カレンダー データの移行
- ID マッピング用 CSV ファイルを設定し、複数の移行元 ID を 1 つの移行先 ID にマッピングします。移行後、1 つのマッピングのみが適用され、他のマッピングは破棄されます。この問題に関するエラーや警告はありません。
- ID マッピング用 CSV ファイルを設定し、source-identity1 を target-identity1 にマッピングします。次に、移行を設定する際に、[ユーザーを追加] をクリックして source-identity2 を target-identity1 にマッピングします。移行中、source-identity2 は target-identity1 にマッピングされ、ID マッピングはエラーや警告が表示されることなく破棄されます。
source-identity1 がユーザーの場合、source-identity1 が参加者または主催者であるイベントは、移行先ユーザーに移行されません。移行先のユーザーは、source-identity2 が主催者または参加者であるイベントの主催者または参加者となります。
移行の計画
移行にはどれくらいの時間がかかりますか?移行に要する時間は、次のような複数の要因によって異なります。
- 移行するユーザー数
- 移行開始日(移行対象期間が長ければ、それだけ移行に時間がかかります)
- 移行するアイテムの数とサイズ
移行元が Google Workspace でも Gmail アカウントでもない場合は、以下の点も考慮してください。
- 移行元サーバーのパフォーマンス
- ネットワークのデータ転送速度
- Google と移行元サーバーの間のレイテンシ
いいえ。開始日から当日までのメールやカレンダーの予定が移行対象になり、最新の日付のメールや予定から順に移行が行われます。詳しくは、古いメールまたはカレンダーの予定を除外するをご確認ください。
注: 移行の開始後に移行設定(開始日を含む)を変更することはできません。
いいえ。販売パートナーが顧客のアカウントのデータを移行することはできません。
移行中
移行を一時停止、キャンセル、終了するにはどうすればよいですか?データ移行サービスでは、移行を一時停止、再開、キャンセル、終了することができます。詳しくは、移行を一時停止、キャンセル、終了するをご覧ください。
移行中に移行の設定を変更するには、まず移行をキャンセルする必要があります。詳しくは、移行をキャンセルして設定を編集するをご覧ください。
場合により、ステータスバーの表示が期待どおりに進まず、特定の位置(通常は 0% または 99%)で止まっていることがあります。その理由としては、以下のことが考えられます。
- 移行先メールボックスにすでに存在するメール(移行元アカウントの複数のフォルダに存在するメールなど)を処理し、ラベルを適用しています。この処理中、ステータスバーに表示される進捗状況は変わりません。ラベルの適用が完了すると、移行が完了し、ステータスが 100% に変わります。
- 正常に移行されたアイテムの数が、検出されたアイテムの総数を超えています。移行が完了するまで、ステータスバーには 99% と表示されます。この処理には時間がかかることがあります。
- 移行を複数回開始しています。ステータスバーが更新されておらず、バーにカーソルを合わせると、「メールボックスの推定失敗」のメッセージが表示され、割合が 0% で止まっています。ステータスバーが更新されていませんが、移行は中断していません。トラブルシューティングのために、移行のステータスを監視し、移行に失敗したメッセージがないかどうか確認してください。
ヒント: ステータスバーにカーソルを合わせると、移行に関する統計情報を確認できます。移行が進行中の場合は、[正常に移行されたアイテム数] または [移行できなかったアイテム数] の数値が増加します。
移行が完了すると、[移行] の表にあるユーザーの [ステータス] 列に [完了] と表示されます。移行に関する指標を表示するには、[ステータス] 列の [完了] にカーソルを合わせます。ツールチップに次の統計情報が表示されます。
- 正常に移行されたアイテム数
- 移行できなかったアイテム数
- 検出された総アイテム数
このほかにも、移行レポートでエラーを確認することで、移行が正常に完了したかどうかを確認できます。詳しくは、移行を監視するをご覧ください。
注: 移行が完了したら、移行を終了する必要があります。移行レポートはアカウントのすべての特権管理者と移行のロール アカウントに送信されます。詳しくは、移行を完了するをご覧ください。
メールデータの移行
共有または一般公開されている IMAP メールフォルダを移行することはできますか?データ移行サービスでは、共有または一般公開されている IMAP フォルダは移行できません。
デフォルトでは、Google アカウントに関連付けられているサービス全体に対して 15 GB の保存容量が割り当てられます。この上限は、Google ドライブ、Gmail、Google フォトで共有される保存容量に対して適用されます。
保存容量の既存の割り当てを超えるデータを Gmail に読み込むことはできません。メールと添付ファイル([迷惑メール] フォルダと [ゴミ箱] フォルダ内のアイテムを含む)も、保存容量の上限にカウントされます。
重要: アカウントが保存容量の上限に達した場合、またはアカウントをダウングレードしたことでファイルの量が保存容量を超えた場合は、Gmail でメールを送受信することができなくなります。
保存容量について詳しくは、Google ドライブ ストレージ内のファイルを管理するをご覧ください。
データ移行サービスで移行するメールは RFC に準拠している必要があります。準拠していない場合は、「Our system has detected that this message is not RFC 2822 compliant(このメールは RFC 2822 に準拠していないことがわかりました)」というエラー メッセージが表示されるか、メールが間違った日付で移行される可能性があります。
RFC に準拠していない一般的な理由に以下のようなものがあります。
- [From] 欄が空白であるか、複数のアドレスが入力されている
- [From] 欄のドメインが不正な形式になっている
- [日付] 欄の年数が 4 桁ではなく 2 桁になっている
- [時間帯] 欄の数値が 00:00:00~23:59:60 の範囲内に含まれていない
元のメールボックスのメッセージを編集することができれば、メッセージのヘッダーを修正して再度移行することが可能な場合があります。ヘッダーを編集できない場合は、メッセージを別の方法で移行します(たとえば、メール クライアントを使って新しいアカウントに転送します)。メッセージの修正について詳しくは、移行元のアカウントのプロバイダにご相談ください。
データ移行サービスでは、移行元のメールボックスからデータが削除されたり、移行元のメールボックスが削除されたりすることはありません。すべての移行対象データが移行中にコピーされます。移動も削除もされることはなく、移行後も移行元のメールボックスに残ります。
注: データ移行サービスでは、添付ファイルを含めて 25 MB を超えるメールは移行できません。詳しくは、Gmail のメールにファイルを添付して送信するをご覧ください。
はい。移行元のアカウントでカスタムの開始日を選択して、全期間を指定できます。移行の対象期間が数年にわたる場合や、数 GB にのぼるデータ量がある場合は、複数回に分けてメールを移行することをおすすめします。一度にメールを移行しようとすると、完了までに長い時間がかかるためです。カスタムの開始日について詳しくは、古いメールまたはカレンダーの予定を除外するをご覧ください。
Microsoft Exchange または Exchange Online(Microsoft 365) から移行する場合、移行中に移行元のアカウントに配信された新しいメールは、移行が完了するまで移行先アカウントに転送されます。その他のプラットフォームからの移行では、移行中に元のアカウントに届いたメールは転送されません。詳しくは、新着メール(移行完了後に受信したメール)を移行するにはどうすればよいですか?をご確認ください。
ユーザーは移行元のアカウントで自動転送機能を使って、新着メールがすべて移行先の Gmail アカウントに転送されるように設定することができます。自動転送を設定する方法については、移行元のアカウントのドキュメントをご確認ください。Gmail または他の Google Workspace アカウントからデータを移行した場合は、Gmail のメールを他のアカウントに自動転送するをご覧ください。
移行期間中に MX レコードが Google を参照していない場合は、テスト ドメイン エイリアスへの自動転送を作成できます。詳しくは、既存のサーバーをプライマリ サーバーとして設定するをご確認ください。
既存のラベルは、メールとともに移行元アカウントから読み込まれます。ただし、メールが別のアカウントから移行されたことを示す新しいラベルは適用されません。
いいえ。ユーザーの Gmail アカウントにのみメールを移行できます。Google グループにメールデータを移行することはできません。
はい。データ移行サービスを使用するために 2 段階認証プロセスを無効にしたり、安全性の低いアプリへのアクセスを許可したりする必要はありません。おすすめの方法は、移行するユーザー数によって異なります。
- 複数のユーザーを移行する場合は、移行元のアカウントにアプリ パスワードを作成します。移行元アカウントの追加時に、通常のパスワードの代わりにアプリ パスワードを使用し、Google Workspace から移行する場合の手順に沿って操作します。詳しくは、アプリ パスワードでログインすると Google Workspace からメールを移行するをご確認ください。
- 1 人のユーザーを移行する場合は、Gmail からデータを移行する手順で操作します。詳しくは、Gmail から移行して設定するをご覧ください。
移行先アカウントが SSO または 2 段階認証を使用している場合は、追加の手順を行う必要はありません。移行先アカウントが使用している認証方法が、移行プロセスに影響することはありません。
退職するユーザーのデータを Google Vault で保持、記録保持(リティゲーション ホールド)したい場合は、データ移行サービスを使用してデータを読み込むのではなく、ユーザーにアーカイブ ユーザー ライセンスを割り当てることをおすすめします。詳しくは、退職者のデータを保持するをご覧ください。
移行の再実施
移行を 2 回実施した場合、メールが重複して作成されますか?いいえ。移行を終了して再度実施しても、すでに移行されたメールが複製されることはありません。
移行前に、各メールがすでに移行先のメールボックスにあるかどうかが確認され、すでにあるメールはスキップされます。
いいえ。移行を終了して再度実施しても、すでに移行されたカレンダーの予定や予備カレンダーが複製されることはありません。
ただし、2 度目の移行の前にユーザーが予備カレンダーの名前を変更した場合、その予備カレンダーは 2 度目の移行時に複製されます。
移行後
データを移行した後、もっと前の開始日からデータを移行するにはどうすればよいですか?開始日を指定してデータを移行したことがあり、それより前の開始日からあらためてデータを移行する場合は、移行を終了し、その前の日付を使用して移行を開始する必要があります。データ移行前にすべてのメールが確認され、重複するメールは除外されます。この確認は、移行の実行方法や、以前はメールがどのようにアカウントに挿入されたのかにかかわらず行われます。詳しくは、移行の開始日を指定するをご覧ください。
移行が完了した後に移行元のメールボックスで受信したメールを取得する必要がある場合は、あらためてデータ移行を開始する必要があります。詳しくは、移行中に移行元のアカウントでメールを受信したらどうなりますか?をご覧ください。
完了した移行を元に戻す(ロールバックする)ことはできません。もう一度移行を実施する必要がある場合は、すべてのユーザーを削除して、最初からやり直してください。
移行されたメールに、元のメールの日時ではなく、移行された日時が表示される場合があります。
原因として、元のメールの日付ヘッダーが RFC 5322 に準拠していないことが考えられます。メールに含まれる日付ヘッダーの形式が正しくない場合、Gmail では移行の日時がメールに適用されます。
移行元のメールボックスにあるアイテムの数または検出された総アイテム数が、移行後のアイテム数より多い場合は、次のことが原因として考えられます。
- 移行元アカウントでスレッド表示がオンになっている。この場合、Gmail ではメールがスレッドごとにグループ化され、メールの合計数が少なくなります。[すべてのメール] にメールの総数を表示するには、移行元の Gmail アカウントでスレッド表示をオフにします。詳しくは、メールをスレッドごとにグループ化するをご確認ください。
- Exchange および IMAP メールサーバーのフォルダと Gmail のラベルに違いがある。Exchange および IMAP メールサーバーで 1 通のメールを複数のフォルダに割り当てると、そのメールは複製されます。移行後の Gmail では重複するメールが削除され、代わりに複数のラベルが適用されます。
- Gmail または Google Workspace から移行されるコンテンツに除外事項が適用されている(迷惑メールのスキップや特定期間のデータの移行など)。検出された総アイテム数には、移行にいかなる除外事項が適用されるとしても、[すべてのメール] ビュー内のすべてのアイテムが含まれます。
すべてのメールが移行されたことを確認するには、メールのドメイン移行レポートを使用します。詳しくは、移行レポートについてをご覧ください。
見つからないメールがある場合は、メールについて次のことを確認してください。
- サイズが 25 MB を超えている(添付ファイルを含む)。25 MB を超えるメールは移行できません。
- 添付ファイルが原因でメールがブロックされている。実行可能ファイルなど、ブロック対象の種類の添付ファイルもあります。詳しくは、Gmail でブロックされるファイルの種類をご覧ください。
- フォルダ内にあるか、移行対象期間内のものである。
Google、Google Workspace、および関連するマークとロゴは、Google LLC の商標です。その他すべての企業名および商品名は、関連各社の商標または登録商標です。