計算指標とは、より高い有益性が見込める新しい指標を作るために、数式内で既存の指標やカスタム指標を組み合わせて作る指標です。たとえば、標準的指標である「商品価格」とカスタム指標である「商品の売上原価」を組み合わせれば、「商品の利益」指標を作成できます。
メリット
計算指標を使うと、ビジネスのニーズやロジックに合わせて任意の指標を調整できます。既存の指標に重み付けや割引を適用したり、標準指標やカスタム指標を組み合わせて新しい指標を作成したりできます。
こうして作られた新しい指標は、一般的に元の指標よりも実用的です。なぜなら、Google アナリティクスにおける直接的な意思決定とアクションを可能にする、付加的なビジネス ロジックが含まれるからです。
計算指標には、各種レポート、データ探索ツール、Google Analytics Data API でアクセスできます。
前提条件
計算指標を作成するには、編集者か管理者の権限が必要です。
制限事項と注意事項
作成可能な計算指標の上限:
- 標準プロパティあたり 5 個
- 360 プロパティあたり 50 個
計算指標は、別の計算指標の数式では参照できません。計算指標の数式で使えるのは、事前定義された指標とカスタム指標のみです。
計算指標を作成する
- Google アナリティクスで [管理] をクリックします。
- 使用しているアカウントとプロパティが正しいことを確認します。
- [カスタム定義] をクリックします。
- [計算指標] タブで、[計算指標を作成] をクリックします。
- 次のフィールドに必要事項を入力し、計算指標を定義します。始める際に、例をご覧ください。
フィールド 説明 名前 計算指標の名前を入力します。ここで指定した名前が、各種レポートの指標セレクタに表示されます。この名前は、他のどの計算指標やカスタム指標でも使われていない名前にしなければなりません。この名前は後から変更できます。 API 名 API 名は、[名前] フィールドの値に基づいて自動的に入力されます。自動入力された名前は、計算指標の作成時には変更できますが、作成後には変更できません。
API 名は、他のどの計算指標やカスタム指標でも使われていない名前にしなければなりません。ただし、計算指標をアーカイブした場合、その API 名は別の計算指標で使用できます。
API 名に使用できるのは、英数字とアンダースコアのみです。特殊文字、記号、スペースは使用できません。
説明 対象の Google アナリティクス プロパティで、その計算指標の具体的な内容を知らない他のユーザーに向けて、計算の内容を説明します。この説明は、各種レポートでその指標にカーソルを合わせると表示されます。 数式 文字入力を始めると、その数式の定義に使用できる、事前定義された指標のリストが表示されます。数字と小数も入力できます。指標名は必ず一重の波かっこ {} で囲みます。数式の文字数は半角 1,024 文字(全角 512 文字)が上限です。
指標と数値の間に演算子を入力することで、数式を定義できます。数式には、次の演算子が使えます。
-(マイナスまたは負)
+(加算)
*(乗算)
/(除算)
()(かっこ)測定単位 ご希望の測定単位を選択します。その単位によって、レポートに表示される計算指標の表示形式が決まります。 - [保存] をクリックして計算指標を作成します。
計算指標を編集する
- Google アナリティクスで [管理] をクリックします。
- 使用しているアカウントとプロパティが正しいことを確認します。
- [カスタム定義] をクリックします。
- [計算指標] タブで、[計算指標を作成] をクリックします。
- 表内の計算指標の右側にあるその他アイコン > [編集] をクリックします。
- その計算指標を編集します。名前、説明、数式、測定単位を変更できます。
- [保存] をクリックします。
計算指標をコピーする
- Google アナリティクスで [管理] をクリックします。
- 使用しているアカウントとプロパティが正しいことを確認します。
- [カスタム定義] をクリックします。
- [計算指標] タブで、[計算指標を作成] をクリックします。
- 表内の計算指標の右側にあるその他アイコン > [コピー] をクリックします。
- 計算指標のコピー版を編集します。
- [保存] をクリックします。
ユースケース
例 1: 購入収益に占める送料の割合(%)
- 名前: 送料の割合
- API 名:(自動的に入力される)
- 数式: {配送料} / {購入収益}
- 測定単位: 通貨
例 2: 商品アイテムの割引率
- 名前: 商品アイテムの割引率
- API 名:(自動的に入力される)
- 数式: {商品アイテムの割引額} / {商品アイテムの収益}
- 測定単位: 通貨