Google 広告のシミュレーションには、次の 2 種類があります。
Google 広告の入札単価シミュレーションでは、異なる入札単価を設定していた場合に 1 週間の広告パフォーマンスがどのように変化していたかを確認できます。
- 通常の入札単価シミュレーションでは、上限クリック単価(上限 CPC)の変更が、キーワードや広告グループのクリック費用、クリック数、表示回数、コンバージョン数、コンバージョン値にどのように影響するかを推測できます。この機能は、[広告グループ] ページと [キーワード] ページで利用できます。
- キャンペーン入札単価シミュレーションでは、キャンペーンの入札単価の変更が、掲載結果にどのように影響するかを推測できます。この機能は [キャンペーン] ページで利用できます。
- ショッピング キャンペーン入札単価シミュレーションでは、入札単価を変更していた場合、商品グループの掲載結果にどのように影響していたかを推測できます。この機能は [商品グループ] ページで利用できます。
- ホテル キャンペーン入札単価シミュレーションでは、上限クリック単価、上限クリック単価の割合、コミッションの割合を変更していた場合、ホテルグループの最近の広告掲載結果にどのように影響していたかを推測できます。上限クリック単価と上限クリック単価の割合の入札戦略は [ホテルグループ] ページで、コミッションの割合の入札戦略は [キャンペーン] ページでシミュレーションできます。
たとえば、キーワードの上限クリック単価を 1 米ドルに設定しているときに、1.5 米ドルまたは 0.75 米ドルに変更するとどのような結果が得られるのかを知りたいとします。
入札単価シミュレーションを使用すれば、キーワードの上限クリック単価を 1.5 米ドルまたは 0.75 米ドルに設定した場合に、クリック数、費用、表示回数、コンバージョン数、コンバージョン値にどのように影響したかを推測できます。
キャンペーン入札単価シミュレーションを使用すれば、キャンペーン全体で入札単価を例えば 1.5 米ドルに設定したり、入札単価を一定の割合で増減したりした場合に、これらの数値にどのように影響したかを推測できます。
- シミュレーション中は、キャンペーンや広告グループで設定された有効な入札単価調整はすべて考慮されます。
- キャンペーンのステータスが「予算による制限」の場合は、キャンペーン入札単価シミュレーションではなく、[キャンペーン] ページのポップアップ ウィンドウに表示される予算候補を使用します。詳しくは、最適化案の種類をご覧ください。
入札単価シミュレーションの仕組み
入札単価シミュレーションでは、検索ネットワークとディスプレイ ネットワークで行われる広告オークションのデータが収集、分析されます。その際には、品質スコア、キーワードのトラフィック量、広告オークションの競合相手といった情報も考慮されます。こうして得られた分析情報をもとに、異なる入札単価を使用していたら、費用、表示回数、クリック数、コンバージョン数などの掲載結果の指標がどのように変化していたかが推測されます。
Google Ads API を使用すると、入札単価シミュレーションの結果を大規模に見積もることができます。
入札単価シミュレーションの使い方
検索ネットワークとディスプレイ ネットワークで入札単価シミュレーションを使用する
入札単価シミュレーションは、検索ネットワークやディスプレイ ネットワークに加え、「検索ネットワーク(ディスプレイ ネットワーク対応)」キャンペーンで使用できます。
- Google 広告の管理画面で、[キャンペーン] アイコン をクリックします。
- セクション メニューの [キャンペーン] プルダウンで [キャンペーン] または [広告グループ] をクリックします。
- (または)セクション メニューの [キーワード、コンテンツ] プルダウンで [検索キーワード] をクリックします。
- シミュレーション アイコン をクリックします。このアイコンが表示されない場合は、理由をご確認ください。
- [キャンペーン] を開いている場合、アイコンは [予算] 列に表示されます。
- [広告グループ] を開いている場合、アイコンは [デフォルトの上限クリック単価] 列に表示されます。
- [キーワード] を開いている場合、アイコンは [上限クリック単価] 列に表示されます。
- 入札単価シミュレーションで新しい入札単価オプションを選択し、現在の入札単価を変更できます。
ヒント
[キーワード] ページのデータ表に入札単価シミュレーション列を追加すると、複数のキーワードの推定データを簡単に確認できます。詳しくは、掲載結果の表の列についてをご覧ください。
アプリ キャンペーンで入札単価シミュレーションを使用する
- Google 広告の管理画面で、[キャンペーン] アイコン をクリックします。
- セクション メニューで [キャンペーン] プルダウンをクリックします。
- 左側のキャンペーン メニューで [アプリ キャンペーン] をクリックします。
- ページメニューで [キャンペーン] をクリックします。
- キャンペーンを見つけて、[予算] 列の入札単価シミュレーション アイコン をクリックします。アイコンが表示されない場合は、理由をご確認ください。
- 入札単価シミュレーションが横に表示されます。
- 色付きのボックスの内容は、入力した目標インストール単価または目標アプリ内ユーザー行動単価に応じて動的に変化します。
- [保存して次へ] をクリックして、新しい設定を適用します。変更を適用せずに終了する場合は、[キャンセル] をクリックします。
P-MAX キャンペーンで入札単価シミュレーションを使用する
- Google 広告の管理画面で、[キャンペーン] アイコン をクリックします。
- セクション メニューで [キャンペーン] プルダウンをクリックします。
- 左側のキャンペーン メニューで [P-MAX キャンペーン] をクリックします。
- ページメニューで [キャンペーン] をクリックします。
- キャンペーンを見つけて、[予算] 列の入札単価シミュレーション アイコン をクリックします。アイコンが表示されない場合は、理由をご確認ください。
- 入札単価シミュレーションが横に表示されます。
- [保存して次へ] をクリックして、新しい設定を適用します。変更を適用せずに終了する場合は、[キャンセル] をクリックします。
ショッピング キャンペーンで入札単価シミュレーションを使用する
ホテル キャンペーンで入札単価シミュレーションを使用する
入札単価シミュレーションを使用してコンバージョンを予測する
コンバージョン トラッキングを使用している場合、入札単価シミュレーションを使って、異なる入札単価を設定した場合に獲得できたと思われるコンバージョン数を知ることができます。検索ネットワークでコンバージョンに値を割り当てた場合(コンバージョン値を設定した場合)は、異なる入札単価を設定していた場合のコンバージョン値の推定を確認できます。
留意点:
- コンバージョンの定義: 広告のクリックなどのインタラクションだけでなく、サイト内でのユーザーの行動もコンバージョンに影響を与えます。そのため、コンバージョンの予測はさらに難しくなることがあります。
- コンバージョン トラッキングの変更: コンバージョン トラッキング タグを削除したり移動したりすると、推測値が無効になることがあります。入札単価シミュレーションでコンバージョン数とコンバージョン値を見積もる場合、少なくともその前の 2 週間はコンバージョン トラッキング コードを大幅に変えないでください。
- コンバージョン達成までの所要時間: ユーザーが広告をクリックしてから、コンバージョン アクションを完了するまでにある程度の時間がかかると、コンバージョン達成までの所要時間が発生します。なお、選択した計測期間によっては、インタラクションから最大 90 日後にコンバージョンが発生する可能性があります。
- 検索キャンペーンと P-MAX キャンペーンのシミュレーションでは、これまでに記録されたコンバージョン関連の指標と発生が期待される指標がカウントされるため、現在の指標と予測指標がより正確になります。たとえば、シミュレーション期間中にクリック数が 10 回発生したが、シミュレーション期間後に 5 回のコンバージョンが記録された場合、5 回のコンバージョンが見積もりにカウントされます。
- 他のすべてのキャンペーン タイプのシミュレーションでは、シミュレーション期間中に記録されたコンバージョンがカウントされます。たとえば、シミュレーション期間中にクリックが発生しても、シミュレーション期間が終了するまでコンバージョンが記録されなかった場合、そのコンバージョンは見積もりでカウントされません。詳しくは、コンバージョン達成までの所要時間の見積もりについてをご覧ください。
- コンバージョン データの不足: 通常、推測値の算出時に収集されるコンバージョン データはクリック数や表示回数のデータに比べて少ないため、コンバージョン数の予測は難しくなることがあります。そのため、普段発生しているコンバージョンの数がそれほど多くない場合は、コンバージョン数を予測するのに十分なデータが収集できない可能性があります。履歴データやコンバージョン数が多いほど、予測の精度が高くなります。
詳しくは、通常のショッピング キャンペーンで入札単価シミュレーションを使用するをご覧ください。
キャンペーン入札単価シミュレーションのメリット
- キーワードや広告グループ単位のデータが十分にない場合でも、キャンペーン全体で入札単価の候補を表示して、変化をシミュレーションできます。
- 入札単価調整の割合を設定すると、すべての入札単価を一定の割合(10% など)で増減した場合の影響を確認できます。
- キャンペーン単位で入札単価を変更するとトラフィックが大幅に増加する場合があるため、予算の引き上げが必要かどうか、必要な場合はどの程度引き上げればよいかも確認できます。
- キャンペーンのすべての入札単価を一定の値に変更した場合の影響をシミュレーションできます。なお、この入札単価の変更をキャンペーン単位で適用すると、広告グループのデフォルトの入札単価はこの値に変更され、キーワード単位の入札単価は削除されます。
困ったときに
入札単価シミュレーションを利用できない入札単価、予算、目標コンバージョン単価、目標広告費用対効果を別の値に変更した場合の掲載結果を推測したいときに、入札単価シミュレーションが利用できない場合があります。この場合、シミュレーション アイコン()がグレー表示されます。Google 広告では、シミュレーション アイコンに斜線が引かれてグレー表示になります。下記の理由が考えられます。
- データの不足
入札単価シミュレーションでは、過去 7 日間のデータを基に結果を推測します。このため、キャンペーン、キーワード、広告グループ、商品グループを最近追加した場合や、過去 7 日間に獲得したクリック数が少ない場合は、推測値が表示されないことがあります。
新しいキャンペーン、キーワード、広告グループ、商品グループを追加したときは、しばらく時間を置いてから、推測値が表示されるかどうかもう一度確認します。キャンペーン、キーワード、広告グループ、商品グループの表示回数が少ない場合は、入札単価を引き上げると、広告の掲載が増えることがあります。
- キャンペーンで共有予算を使用している
キャンペーンで共有予算を使用している場合、キャンペーン入札単価シミュレーションは利用できません。
- キャンペーンの 1 日の平均予算
過去 7 日間で、キャンペーンの費用が 1 日の予算に達した(またはほぼ達した)ことが 1 回でもある場合、入札単価シミュレーションのデータが表示されないことがあります。
- キャンペーンのテスト
テストを実施中のキャンペーンや、最近(過去 8 日間)まで実施していたキャンペーンでは、入札単価シミュレーションを使用できません。詳しくは、テストのステータスについてをご覧ください。
商品アイテム ID 属性を使用しているショッピング キャンペーンの商品グループ商品アイテム ID 属性を使用している商品グループでは、入札単価シミュレーションを利用できません。
入札単価シミュレーションでは、一部の列が表示されない場合があります。表示されない列とその原因は以下のとおりです。
- クリック数と費用
クリック数と費用の列は、過去 1 週間でクリック数の最小要件を満たした場合のみ表示されます。
- ページ上部表示回数
この列は、シミュレートされた入札単価によって少なくとも 1 回はページ上部に広告が掲載されると推定された場合のみ表示されます。また、検索ネットワーク以外については表示されません。
- コンバージョン数とコンバージョン値
[コンバージョン] 列と [合計コンバージョン値] 列は、次の場合にのみ表示されます。
- Google 広告のコンバージョン トラッキングを使用している。
- 過去 1 週間でコンバージョン数の最小要件を満たしている。
- 1 日の予算に必要な追加額
この列は、キャンペーン単位の入札単価シミュレーションにのみ表示されます。
ヒント: 入札単価シミュレーションと、キーワード プランナーやディスプレイ キャンペーン プランナーの違い
- 入札単価シミュレーションは、品質スコアやキーワードなど、キャンペーン固有の詳細情報に基づいて広告のパフォーマンスを推定します。
- キーワード プランナーとディスプレイ キャンペーン プランナーでは、広告主様のデータを基に広告のパフォーマンスを推定し、Google のすべての広告主様のデータで観察される全体的なトラフィックの傾向を確認できます。