ショッピング広告と無料リスティングには、1 つの商品に対して複数の国を対象国として設定する機能や、外貨で商品価格を指定できない場合の自動通貨換算機能など、世界中にリーチを広げるのに役立つ数々の機能が用意されています。
この記事では、複数の国でショッピング広告と無料リスティングを設定する方法について説明します。
正しい言語と通貨の使用に関するこちらの記事もご参照ください。
Merchant Center に商品データソースを作成し、複数の国をターゲットにする
複数の国で商品リスティングを開始するには、次のいずれかの方法を使用します。
方法 1: Merchant Center による商品データソースの言語を使用したグローバル展開
Merchant Center で、左のナビゲーション メニューにある [ビジネスの情報] を選択し、[国] をクリックします。
[国を追加] をクリックし、商品を掲載したい国を選択します。
同じ言語を使用する国をターゲットに設定する
- 既存のデータソースを使用して、同じ言語を使用している国をターゲットに設定できます。例: スペイン語の既存の商品データソースがあるとします。スペイン語を現地語として使用しているコロンビアとエクアドルをデータソースに追加することで、両国内のスペイン語話者を対象ユーザーに設定することができます。また、カナダや日本など、ショッピング広告とリスティングを利用できる国であればどこでも、その国に住むスペイン語話者のユーザーにアプローチできます。
- 商品リスティングの翻訳がある場合は、言語ごとにデータソースを追加して、その言語を使用する国を新規ターゲットに設定できます。
国を追加して商品データソースを更新する
複数の国で商品が掲載されるようにするには、商品データソースに国を追加する方法が最も簡単です。
Merchant Center アカウントにログインします。
設定とツールアイコン を選択し、[データソース] をクリックします。
商品データソースを一つずつ選択するか、新しい商品ソースを追加します。
[設定状況] タブを選択し、「国」の横にある鉛筆アイコン をクリックします。
商品データソースに国を追加します。
次に、以下の手順に沿って、選択した国向けの配送サービスがアカウントに設定されていることを確認します。
左のナビゲーション メニューから、[送料と返品] ページに移動します。
データソースで選択したすべての国に対して、配送ポリシーが商品の通貨で設定されていることを確認します。設定されていない場合は、これらの国に配送ポリシーを設定します。送料が商品と同じ通貨で指定されていることを確認します。
- たとえば、オーストラリアを追加するには、次の手順を行う必要があります。
- 配送サービスを指定し、この配送サービスの対象となる国を選択します。注: 配送サービスの通貨は商品の通貨と一致している必要があります。この例では、AUD ではなく USD と一致している必要があります。
- お届け日数を設定します。
- 送料を設定します。
これで、追加したすべての国の無料リスティングに掲載されるよう商品が設定されます。
方法 2: Google ショッピングによるデータソース ファイル内の属性と Shopping API(Content API と Shipping API)を使用したグローバル展開
データソースのファイル内の複数の国のみをターゲットにすることができます。そのためには、各商品アイテムに送料属性を追加し、少なくとも配送先の国と送料を指定する必要があります。また、すでに送料を設定してあるデータソース ファイル内の複数の国をターゲットにすることも可能です。
Google ショッピングによるデータソース ファイルの属性を使用したグローバル展開
データソース ファイル内の複数の国のみをターゲットにするには、各商品アイテムに送料属性を追加して、少なくとも配送先の国と送料を指定します。詳しくは、送料 [shipping]
属性についての記事をご覧ください。
次の例では、配送サービスが設定されていないアカウントに、ユーロで販売されている 4 つの商品をアップロードします。
- 商品アイテム 122 は、英国とアイルランドの両方で販売されるように設定されています。
- 商品アイテム 133 はアイルランドのみで販売されるように設定されています。
- 商品アイテム 144 は、アイルランド、英国、フランス、ドイツで販売されるように設定されています。
- 商品アイテム 155 は、アイルランド、フランス、ニュージーランド、オーストラリアで販売されるように設定されています。
ID[id] |
タイトル[title] |
商品説明[description] |
商品リンク[link] |
状態[condition] |
価格[price] |
在庫状況[availability] |
商品画像リンク[image_link] |
送料[shipping] |
122 | テディベア | 黄色のテディベア | https://ww... | new |
10.00 EUR | in_stock |
https://ww... | IE::: 5 EUR, GB:::1.00 EUR |
133 | ミキサー | 12 段階の速度調節機能付きミキサー(黒) | https://ww... | new |
10.00 EUR | in_stock |
https://ww... | E::: 5 EUR |
144 | 赤いペン | 書き心地がいい、ゆったりとしたグリップ。インクは赤です。 | https://ww… | new |
10.00 EUR | in_stock |
https://ww... | IE::: 5.00 EUR, GB::: 1.00 EUR, FR::: 1.00 EUR, DE::: 5.00 EUR |
155 | ドロイド君のぬいぐるみ | ドロイド君のぬいぐるみ(15 インチ、オーガニック コットン製) | https://ww... | new |
10.00 EUR | in_stock |
https://ww... | IE::: 5.00 EUR, FR::: 10.00 EUR, AU::: 7.00 EUR, NZ::: 7.00 EUR |
アカウントに配送サービスがすでに設定されている場合、データソース ファイル内の複数の国をターゲットに設定するには、各商品アイテムに送料属性を追加し、配送先の国の 2 文字の国コードを最低限指定する必要があります。配送情報はアカウントの配送サービスから取得されるため、送料は空白のままにできます。
次の例では、米国、カナダ、オーストラリアの配送サービスがすでに設定されているアカウントに、米ドルで販売される 3 つの商品をアップロードします。
- 商品アイテム 123 は、米国とカナダの両方で販売されるように設定されています。
- 商品アイテム 456 は、カナダでのみ販売されるように設定されています。
- 商品アイテム 789 は、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコで販売されるように設定されています。注: ニュージーランドとメキシコでは配送サービスは必須ではありません。そのため、商品アイテム単位で送料を定義する必要はありません。
ID[id] |
タイトル[title] |
商品説明[description] |
商品リンク[link] |
状態[condition] |
価格[price] |
在庫状況[availability] |
商品画像リンク[image_link] |
送料[shipping] |
123 | シャツ | T シャツ、赤 | https://ww... | new |
10.00 USD | in_stock |
https://ww... | US:::, CA::: |
456 | 青いペン | 書き心地がいい、ゆったりとしたグリップ。インクは青です。 | https://ww... | new |
5.00 USD | in_stock |
https://ww... | CA::: |
789 | 靴 | オリジナル メンズシューズ、ブルー / オレンジ、12 | https://ww... | new |
15.00 USD | in_stock |
https://ww... | US:::, CA:::, AU:::, NZ:::, MX::: |
Shopping API(Content API と Shipping API)によるグローバル展開
API を使用して Global Offers に複数国ターゲティングを設定するには、2 つの方法があります。
オプション A: 詳細な手順
Merchant Center アカウントで配送サービスを設定し、配送先、通貨、送料、目安のお届け日数を指定します。
すべての商品に送料 [shipping]
属性を追加し、商品の掲載と配送を可能にするすべての国を属性情報で指定します。
オプション B: 詳細な手順
すべての商品または商品アイテムに商品送料属性を追加し、商品を掲載するすべての国に対して配送先の国、サービスレベル、価格を指定します。Shipping Settings API について、詳しくはこちらをご覧ください。
新しく追加した国に固有の税金を設定する
- 対象国の税制に正しく従います。ショッピング広告と無料リスティングに関係する税金は、付加価値税(国によって VAT、IVA、TVA、MWST、GST などと呼ばれる)と売上税の 2 種類のみです。付加価値税は世界中の大半の国で課されており、売上税は米国で課されます。国によってさまざまな課税シナリオが考えられます。新しい販売先の国の税金と配送条件を設定する際には、必ず商品に関する正確な情報を記載するようにしてください。詳しくは、税金の設定についての記事をご覧ください。
対象国の通貨を使用した内税と外税
例
ドイツでは内税方式、カナダでは外税方式が採用されています。ドイツを拠点とする販売者が対象国(カナダ)の通貨でカナダに輸出する場合は、商品価格に税金を含めることはできません。また、カナダでは、販売者は tax [税金]
属性に税金を登録してはいけません。販売者がカナダへの販売で税金を徴収する場合は、ランディング ページまたはご購入手続きページでその旨を伝えます。
通貨換算を使用した内税と外税
例
販売者がオーストラリアに米ドルで輸出する場合、オーストラリアの消費者は広告に表示される通貨によって、販売者の所在地を判断できます。販売者は、商品データとウェブサイトで米国の売上税の課税方針に従う必要があります。税金情報を登録する際は、価格 [price]
属性ではなく税金 [tax]
属性を使用する必要があります。オーストラリアの消費者は税金が含まれているという前提で価格を見るため、広告には「+ 税」と明記して、価格に税金が含まれていないことがわかるようにします。
さまざまなレベルの内税
例
フランスの販売店(VAT レート 20%)がスウェーデン(VAT レート 25%)に輸出する場合は、商品価格に含める税率は 20% と 25% のどちらでもかまいません。ただし、ウェブサイトのランディング ページでの表示とご購入手続きページでの表示を一致させる必要があります。
- 輸出入料金を指定します。輸出入料金は、国境を越えて商品を輸送する際に発生する費用です。通常は税金、消費税、関税などの名目で徴収されますが、保管費用や特別手数料などの費用を含む場合もあります。特定の輸入品に、贅沢税、またはその商品のみを対象とした税金を課している国もあります。これらの料金は税金として取り扱わず、輸出入料金とみなします。
消費者が Google に表示される情報とお客様のウェブサイトに表示される情報とを正しく結び付けることができるように、関連コストを明確にラベル付けし、それに応じて商品データに情報を登録する必要があります。
輸出入料金は、ビジネスの運営方法に応じて、ご購入手続きページに輸入料金と輸出料金を別々に記載するか、まとめて 1 項目として表示するか、部分的に既存の送料に含めるかのいずれかの方法で表示できます。輸出入料金は、送料 [shipping]
属性または 価格 [price]
属性に含めることができます。価格 [price]
属性に組み込む場合、ランディング ページとご購入手続きページの商品価格は、価格 [price]
属性に登録した値と一致しなければならず、その商品リスティングの表示は対象国のみに限定されることになります。
例
通関手続きは配送業者が行いますが、輸入関税の徴収はお客様自身が行います。お客様のご購入手続きページには、「送料と関税」と「輸入税」の項目が表示されている必要があります。また、通関手続き料金が含まれた送料を登録し、ご購入手続きページの「送料と関税」と一致させる必要があります。輸入税はご購入手続きページに表示する必要がありますが、Google に登録する必要はありません。
輸出先の国の要件
- ランディング ページが最新であることを確認します。言語や通貨など、ランディング ページのコンテンツをユーザーの所在地に基づいて動的に切り替えることは要件違反となります。詳しくは、ランディング ページの要件についてをご覧ください。
- 新しく追加した国のポリシー要件を遵守します。新しい対象国の要件を確認してください。不承認とならないよう、商品データが各種ポリシーに準拠していることを確認してください。詳しくは、ショッピング広告のポリシーとショッピング ポリシーと要件をご覧ください。
- 欧州経済領域(EEA)の加盟国および英国とスイスでは、販売者に代わってショッピング比較サービス(CSS)が Google でショッピング広告を掲載できます。詳しくは、ショッピング比較サービスによる広告掲載についてをご覧ください。
新しいデータソースに対するキャンペーンを作成する
キャンペーンを使用して Google 検索やウェブ上で広告を掲載し、商品の情報を見込み顧客に表示することができます。キャンペーンを通じてオンライン在庫とローカル在庫を宣伝することで、サイトへのアクセスまたは実店舗への来店を増やし、有望な見込み顧客を獲得することができます。詳しくは、ショッピング広告についてをご覧ください。
Merchant Center のデータソースが設定された通常のショッピング キャンペーンや P-MAX キャンペーンがすでに存在する場合は、地域ターゲティングを確認して、データソースに追加した国が含まれていることを確かめます。
キャンペーンをまだ設定していない場合は、確認のうえ、ビジネスに適したキャンペーンを選択します。
キャンペーンをセットアップする際に、販売先の国またはフィードラベルを選択できます。選択する場合は、データソースに追加したすべての国が地域ターゲティングに含まれていることを確認します。
例
データソースの対象国は米国、イギリス、フランスです。キャンペーンの設定で、イギリスとフランスが地域ターゲティング設定で除外されていないことを確認し、これらの国で商品が掲載されるようにする必要があります。