Google Workspace Migration for Microsoft Outlook (GWMMO) で問題が発生した場合は、以下の一般的な問題の解決方法を参考に、移行のトラブルシューティングを行ってください。
Log Analyzer を試す
このツールを使うと、ほとんどの問題を送信から数分以内に特定できます。
- Google 管理者ツールボックスの Log Analyzer に、トレースログ(非圧縮ファイルまたは ZIP ファイル)を送信します。
- 高度なログ分析を行うには、非圧縮ファイルを Log Analyzer 2 に送信します。
ログの場所
読み込みのトレース ファイルは、次の場所に保存されています。
- Microsoft Windows 7 以降 - C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Local\Google\Google Apps Migration\Tracing\ClientMigration
- それより前のバージョンの Windows - C:\Documents and Settings\[ユーザー名]\Local Settings\Application Data\Google\Google Apps Migration\Tracing\ClientMigration
一般的な問題のトラブルシューティング
データの一部またはすべてが古いアカウントから読み込まれませんこの問題の解決方法は次のとおりです。
- ウェブに接続した状態で移行していること、ネットワーク接続に問題がないことを確認します。
- 移行中は必ず Microsoft Outlook を閉じてください。
- OST ファイルからの読み込みは行わないでください。GWMMO が対応しているのは、PST ファイルからの読み込みか、Microsoft Exchange アカウントからの直接の読み込みだけです。詳しくは、移行されるデータをご覧ください。
このような重複は、同じ Google Workspace アカウントに何度も連絡先データを読み込んだ場合に発生します。連絡先の読み込みは 1 回のみにしてください。データが重複してしまった場合は、次のいずれかの方法で対処してください。
- Google Workspace アカウントから個人の連絡先をすべて削除したうえで、GWMMO を使って連絡先を読み込み直す。
- 重複する連絡先を Google Workspace から手動で削除する。
はい。残りのデータの読み込みはそのまま続行されます。移行ウィザードがまだ開いている場合は、ウィザードの進行状況画面から移行ログファイルを開き、エラーの一覧を確認できます。移行ウィザードが開いていない場合、トレースログ ファイルの場所を見つけるには、ログの場所をご覧ください。
現在のところ、開封確認や配信 / 未配信レポートといった一部のメッセージは GWMMO で移行することができません。 詳しくは、移行されるデータをご覧ください。
容量の大きいファイル(数メガバイト)が添付されたメッセージを低速の接続で読み込むと、接続がタイムアウトになる場合があります。何回か再試行した後、移行は停止し、Windows Update エラーコード 80072ee2 がログファイルに記録されます。
デフォルトでは、120 秒で接続がタイムアウトになります。Windows レジストリを修正すれば、移行に 120 秒以上かかるメッセージに対応できるように制限時間を延長できます。具体的には、以下のキーを追加してデフォルトのタイムアウト値を上書きします。
- HKEY_CURRENT_USER\Software\Google\Google Apps Migration\Other\ResolveTimeoutSeconds > DWORD 値 = 00000030
- HKEY_CURRENT_USER\Software\Google\Google Apps Migration\Other\ConnectTimeoutSeconds > DWORD 値 = 00000030
- HKEY_CURRENT_USER\Software\Google\Google Apps Migration\Other\SendTimeoutSeconds > DWORD 値 = 00000600
上の値には、タイムアウト時間を秒数で指定します。値は、ご利用の接続に応じて調整してください。
レジストリにキーを追加するには
- [スタート] メニューで、[Windows システム ツール] [ファイル名を指定して実行] をクリックします。
または、Windows+R キーを同時に押します。
- [ファイル名を指定して実行] で「regedit」を指定します。
注: 32 ビット版の Outlook を 64 ビット版の Windows で実行している場合は、このレジストリキーを 32 ビットのアプリケーション用の適切な場所に追加する必要があります。詳しくは、32 ビット版の Outlook を 64 ビット版の Windows で実行している場合をご覧ください。
- レジストリで、HKEY_CURRENT_USER\Software\Google\Google Apps Migration\ に移動します。
- [編集] [新規] [キー] をクリックして、新しいフォルダを作成します。
- キーの名前として「Other」を入力し、Enter キーを押します。
- 作成した [Other] フォルダを選択します。
- [編集] [新規] [DWORD(32 ビット)値] をクリックします。
- 新しい値として「ResolveTimeoutSeconds」と入力し、Enter キーを押します。
- 作成した [ResolveTimeoutSeconds] 値を右クリックし、[修正] を選択します。
- [DWORD(32 ビット)値の編集] ボックスの [値のデータ] に必要なタイムアウト時間(上の例では「00000030」)を入力します。
- [OK] をクリックします。
- 手順 6〜11 を繰り返して、上述の他の 2 つのタイムアウト レジストリキーの DWORD(32 ビット)値を作成します。
- ConnectTimeoutSeconds:
- DWORD(32 ビット)値 - ConnectTimeoutSeconds
- 値のデータ - 00000030
- SendTimeoutSeconds:
- DWORD(32 ビット)値 - SendTimeoutSeconds
- 値のデータ - 00000600
- ConnectTimeoutSeconds:
GWMMO のさまざまなログレベル(情報、詳細、パフォーマンス)を有効にするには、Tracing レジストリキーのフォルダと、それに付随する REG_DWORD 値を編集します。
- [スタート] メニューで、[Windows システム ツール] [ファイル名を指定して実行] をクリックします。
または、Windows+R キーを同時に押します。
- [ファイル名を指定して実行] で「regedit」を指定します。
注: 32 ビット版の Outlook を 64 ビット版の Windows で実行している場合は、このレジストリキーを 32 ビットのアプリケーション用の適切な場所に追加する必要があります。詳しくは、32 ビット版の Outlook を 64 ビット版の Windows で実行している場合をご覧ください。
- レジストリで、HKEY_CURRENT_USER\Software\Google\Google Apps Migration\ に移動します。
- [Tracing] フォルダを選択します。
- [Level] 値を右クリックし、[修正] を選択します。
- [DWORD(32 ビット)値の編集] ボックスの [値のデータ] で、デフォルト値(7)を次のいずれかの 16 進数の値に変更します。
- f - 情報
- ff - 詳細
- 4F - パフォーマンス
- [OK] をクリックします。
注: 詳細ログを指定するとログファイルのサイズが大きくなり、パフォーマンスと空きディスク容量に影響を及ぼすことがあります。
移行後にメールの数を確認すると、移行元アカウントよりも Gmail 側のほうがメールの数が少ないことがあります。
このような不一致が発生するのは、Exchange および IMAP メールサーバーのフォルダと Gmail のラベルの違いが原因である可能性があります。Exchange および IMAP メールサーバーで 1 通のメールを複数のフォルダに割り当てると、そのメールは複製されます。移行後の Gmail では重複するメールが削除され、代わりに複数のラベルが適用されます。
すべてのメールが移行されたことを確認するには、ログでエラーの有無を調べます。トレースログ ファイルの場所を見つけるには、ログの場所をご覧ください。
見つからないメールがある場合は、そのメールをご確認ください。次の場合は移行されません。
- メールのサイズ(添付ファイルを含む)が 25 MB を超えている
- 実行可能ファイルなど Gmail で許可されていない添付ファイルがメールに含まれている。詳しくは、Gmail でブロックされるファイルの種類をご覧ください。
- メールが移行の対象外となっているフォルダ内または期間内のものである。
一部のラベルが移行されていない場合は、トレースログ ファイルに情報メッセージ Skipping hidden folder が含まれていないか確認してください。含まれている場合、移行元アカウントでフォルダが検出されなかったことを意味します。
当初の主催者でも参加者でもないユーザーの予定を読み込むと、この警告が表示されます。
警告メッセージが表示された場合でも、その予定は Google Workspace に正常に移行され、Google カレンダーの予定には移行先の Google Workspace ユーザーが参加者として表示されます。警告が発生する理由は、Google カレンダーには主催者でも参加者でもない予定は表示されないためです。
ネットワーク接続に関する問題が発生する場合は、次の URL を承認する必要があります。
URL | 目的 |
---|---|
https://oauth2.googleapis.com/token https://googleapis.com/oauth2/v4/token |
認証 |
https://googleapis.com/calendar/ | カレンダー |
http://crl.pki.goog http://crls.pki.goog http://ocsp.pki.goog |
証明書失効リスト |
https://google.com/m8/feeds/contacts/ | 連絡先 |
https://mail.google.com/mail/r/ https://googleapis.com/gmail/ |
メール |
注: Windows の保護者による使用制限システムを使用している場合は、許可リストへの URL の追加が必要になることがあります。詳しくは、Microsoft のドキュメントをご覧ください。
関連トピック
- Google の IP アドレス範囲(GWMMO では、該当する IP アドレスのどれでも使用できます)
- CRL チェック
はい、その可能性はあります。たとえば、複数の移行元アカウントから 1 つの移行先アカウントに 1 回移行を実行すると、API の上限を超える可能性があります。
この問題を回避するには、移行元から移行先への移行を 1 つずつ連続して実行します。
GWMMO について他に報告されている問題はありますか?
その他の情報について詳しくは、Google Workspace に関して報告されている問題のデータの移行と同期をご覧ください。
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